俊成卿女家集を書いて詠む(3)-余情あふれて-

3.秋の色に
釈文:ひとヽせの北野の歌に故大納言によませし、冬月「秋の色に亂れし露のかげよりも 枯野の霜に澄める夜の月」

和歌の選字は「秋の色耳美多れ志つ遊農可けよ利 裳か連能ヽし毛爾澄める夜の月」

語釈:「ひとヽせの北野の歌」ある年の北野神社奉納歌会の歌。「故大納言によませし」夫通具の代作の意か。
「秋の色」秋の千草の花の色。「露のかげ」露に映じた月光。

参考文献:平安鎌倉私家集 久松潜一校注 岩波書店