俊成卿女家集を書いて味あう(13)-月花五十首を-

13.現代風に
現代風によむと「草枕結んで待つは恋する私 涙にくれて月は澄みゆく」

参考歌は「結び置く伏見の里の草枕 解けてやみぬる恋にもあるかな」(千載集・恋)

鑑賞:参考歌は作者の心情に焦点が置かれている。一方、俊成卿女の歌は今、見ている景色の先を詠んでいる。広大な草の原を描き、その枕においた露(涙)に月が澄んで映っている、耽美な世界。

参考文献:平安鎌倉私家集 久松潜一校注 岩波書店