2026-10-17 / 最終更新日時 : 2026-10-17 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(6)-四十二番- 6.本歌との比較「月への接近」本歌「大方は・・・」は月を理知的に捉え、概念的である。俊成卿女の「払ひかね・・・」は情緒的に月を見ている。 「積もると老」本歌は月が積もると老いるのだから、私は愛でない、と月を突っぱねている […]
2026-10-16 / 最終更新日時 : 2026-10-17 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(5)-四十二番- 5.はらひかね釈文:「拂ひかね曇るも悲し空の月つもれば老の秋の涙に」 選字は「者羅日可年供もる毛か那し空の月 徒裳連八老能あき乃難三多に」 この歌には本歌がある。「大方は月をもめでじこれぞこの積れば人の老いとなるもの」『 […]
2026-10-15 / 最終更新日時 : 2026-10-15 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(4)-四十一番- 4.人から自然へ本歌「折れ返り・・・」の主題は人のわびしさである。荻の葉が揺れ動く様を、自分自身の恋の苦しさに重ね合わせて、誰か訪ねてきてほしい、と願っている。 これを踏まえて俊成卿女の歌「秋来ぬと・・・」は自然が移り変 […]
2026-10-14 / 最終更新日時 : 2026-10-15 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(3)-四十番- 3.秋来ぬと釈文:「秋来ぬと末(すゑ)越す風に下荻の露消(きえ)かへり結ぼほれつヽ」 語釈:「秋来ぬ」は「飽き」を暗示している。「末(すゑ)越す風」は葉末を吹きすぎる風のこと。「露消(きえ)かへり」の「消・結ぼほれ」は「 […]
2026-10-13 / 最終更新日時 : 2026-10-12 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(2)-四十番- 2.参考歌との対比参考歌「夏草は・・」は夏草が生い茂り道が隠れるほどになったので道しるべに草を結ぶという、夏の生命力にあふれた草の勢いを詠んでいる。 一方俊成卿女の歌「人問はぬ・・」は一転して静かでしんみりとした夏の終わ […]
2026-10-12 / 最終更新日時 : 2026-10-12 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を書いて背景を読む(1)-四十番- 1.人問はぬ釈文:「人問はぬ庭の蓬の跡もなく茂りにけりな夏の深さに」 選字は「飛登ヽ者ぬ庭のよ裳き能あと毛那久 し介梨爾希里難夏乃ふ可さに」 語釈:「跡もなく」人跡がなく参考歌は「夏草は茂りにけりな玉鉾の道行人も結ぶばか […]
2026-09-30 / 最終更新日時 : 2026-09-30 タオ 感性豊かな才知 俊成卿女家集を本科と一緒に楽しむ(4)-三十九番- 4.源氏物語須磨にて「さみだれて浪寄せまさる・・・」の歌の参考歌は「須磨の浦に心を寄せし舟人のやがて朽たせる袖を見せばや」 源氏物語須磨巻には須磨の前で五月雨の季節を過ごした光源氏の暗澹たる心が詠まれている。 「須磨の浦 […]
2026-09-14 / 最終更新日時 : 2026-09-14 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を本歌と一緒に楽しむ(3)-三十九番- 3.さみだれて釈文:「さみだれて浪寄せまさる須磨の浦の藻塩にくたす海人の袖かな」 語釈:「さみだれて浪寄せまさる」五月雨のために水かさが増し、一層波音が高いだけでなく、心の乱れを暗示している。「藻塩にくたす」製塩のために […]
2026-09-13 / 最終更新日時 : 2026-09-13 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を本歌と一緒に楽しむ(2)-三十八番- 2.俊成卿女の歌との対比と新しさ対比1:「袖の香の昔とだにも忘れにし花橘の猶(なほ)にほふらむ」は時が経ちすぎて、あの方の袖の香りさえ思い出せない、昔のことはすでに忘れていた、と詠んでいる。 対比2:人の心の変化と変わら […]
2026-09-12 / 最終更新日時 : 2026-09-13 タオ 幽玄にして耽美 俊成卿女家集を本歌と一緒に楽しむ(1)-三十八番- 1.袖の香の釈文:「袖の香の昔とだにも忘れにし花橘の猶にほふらむ」 鑑賞:「袖の香」を詠んだ歌の中でこの歌の本歌はよく知られた「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」『古今集』(よみ人知らず) これは初夏に咲く橘 […]