庖丁を持つと(5)荘子を書く
5.もう牛の全体は
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料理人が初めて牛を見た時は、
「所見尤非牛者三
年後未嘗見全牛也」
意味は、目に入るものは牛ばかりで、どこから手をつけて良いかわからなかったのですが、三年後にはもう牛の全体は目に入らなくなりました。
始めは、どう捌いたらよいかわからないほどの料理人が、三年経ったら、牛すら見ていないとはどういうことでしょうか。ここで、前回「道」と言った言葉が思い出されます。
次回から、その詳細が語られますが、とても奥が深いものです。
参考文献:荘子 金谷治校注 岩波書店