2021-10-23 / 最終更新日時 : 2021-10-23 タオ 禅と書のつながり 一緒に踊り明かしましょう(3)良寛歌集より 3.老いの思い出に 最後のところでも工夫が見られます。「おい乃」で墨をつけて、強調して、「那こ里耳」ではスーと消え入るように終わっています。こういうところは、さすがです。 さて、歌意ですが、風はさわやかで、月はさえざえと […]
2021-10-22 / 最終更新日時 : 2021-10-22 タオ 禅と書のつながり 一緒に踊り明かしましょう(2)良寛歌集より 2.月はくっきりと 良寛さんの書き振りを更に見ていきます。二行目の「徒」は三画目で左へ長く引き特徴的です。「き」と「者」では1行目を生かすように控えめな書き方です。 「散」から「や」は横に広がり字幅を広げて見せ場を作って […]
2021-10-21 / 最終更新日時 : 2021-10-21 タオ 禅と書のつながり 一緒に踊り明かしましょう(1)良寛歌集より 1.風はさわやか 踊り好きであった良寛さんがよく表れている歌です。 「風は清し 月はさやけし いざともに 踊りあかさむ 老いのなごりに」 文字も踊っているかのように、動きがよく流れています。 「閑勢波幾餘之 徒き者散 […]
2021-10-20 / 最終更新日時 : 2021-10-20 タオ 禅と書のつながり 良寛さんの秋を書く(5)良寛歌集より 5.特徴的な文字の選び方 良寛さんの文字を選ぶ時は、「の」は「能」を多く用いています。「乃」を使うことも稀であり、他では見られる「農」や「の」もあまり使われていません。よって、「能」で字幅が広がる傾向にあります。 文字を […]
2021-10-19 / 最終更新日時 : 2021-10-19 タオ 禅と書のつながり 良寛さんの秋を書く(4)良寛歌集より 4.秋萩に寄り道 良寛が、かなを秋萩帖に学んだことはよく知られています。秋萩帖といっても、現代の人たちが目にするようなきれいに撮られた写真版ではありません。良寛が、手にし、身近に置いていたものは、木版本でした。 熱心に […]
2021-10-18 / 最終更新日時 : 2021-10-18 タオ 禅と書のつながり 良寛さんの秋を書く(3)良寛歌集より 3.立ち酒をさらに お酒の好きだった良寛さんの様子が偲ばれる歌です。 「露はおきぬ山路は寒し 立ち酒を食して帰らばけだしいかがあらむ」 選字は、「露波おきぬや萬ち波さ無し 當ち酒さけをヽして可へ良者け […]
2021-10-17 / 最終更新日時 : 2021-10-17 タオ 禅と書のつながり 良寛さんの秋を書く(2)良寛歌集より 2.黒坂山の麓に 次の和歌は、「黒坂山の麓に宿りて」と題されたものです。 「あしひきの黒坂山の木の間よりもりくる月の影のさやけさ」 選字は、「阿之悲き能久ろ散可や萬能古能末よ里 も里久留徒き能閑気能さやけ散」 […]
2021-10-16 / 最終更新日時 : 2021-10-16 タオ 禅と書のつながり 良寛さんの秋を書く(1)良寛歌集より 1.さびしさに 良寛さんが秋を歌った和歌の書に倣って書いています。 「さびしさに草の庵を出てみれば 稻葉おしなみ秋風ぞ吹く」 選字は、「さ非之散耳久散能以報理遠てヽ見禮者 意那者お之奈美安幾可世所布久」 良寛さん […]
2021-10-15 / 最終更新日時 : 2021-10-14 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(5)建礼門院右京大夫を書きつつ 5.遠い国へ流される人 前回の『文選』からの流れでしょうか。遠い国へ流される人の縁者へ向けて謳われます。 「おほやけの御かしこまりにて遠く行く人、そこそこに昨夜は泊まるなど聞きしかば、そのゆかりある人のもとへ ふしなれ […]
2021-10-14 / 最終更新日時 : 2021-10-14 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(4)建礼門院右京大夫を書きつつ 4.感極まって お隣の庭で篝火が焚かれ笛の音が聞こえ、かつて宮中での日々をまた思い出した建礼門院右京大夫は、 「きくからに いとどむかしの 恋しくて 庭火の笛の 音にぞ泣くなる」 選字は、「きく可羅耳い登とむ可しのこ […]