俊成卿女家集を書いて味あう(14)-月花五十首を-

14.月前秋風
釈文:「涙とふ床の月だに さびしきに深き秋なる風の音かな」

選字は「那三多と布床の月多耳佐日志支二 不閑支秋奈流可勢能於と可奈」

語釈:「涙とふ床の月」はなぜ泣くのかと尋ねるように床の上にさしこんでくる月。月を擬人化している。「深き秋なる」仙洞五十首では「古き跡問ふ」

参考文献:平安鎌倉私家集 久松潜一校注 岩波書店