懐素『自叙帖』を書いて(13)-小楷と草書-

13.往々にして
釈文:「往々遇之。豁然心胸。」

鑑賞:「往々遇之」右へ流れるように移動する様はかな書のようである。運筆は滑らかでゆるやかに書線の細太がある。

「豁」は一転して大きく展開し、「然」はその下に小さく収めている。「心」から「胸」にかけては懐素の真骨頂ともいうべき箇所で、渇筆ながら筆先を生かした淀みない運筆は心地よい。

参考文献:自叙帖 懐素 二玄社