いにしへの歌を書き今を詠む(27)-和泉式部集(百五)-
27.男に忘られて
釈文:「泣きながす なみだにたへで たえぬれば はなだの帯の ここちこそすれ」
選字は「泣き那可寸 なみ多耳 堂邊亭多 えぬ連八 盤那多農 帯能こヽ遅 故處須連」
鑑賞:この歌は「石川の高麗人に 帯は取られて 辛き悔する いかなるいかなる帯ぞ はなだの帯の 仲は絶えたる」『催馬楽』(古代歌謡のひとつ雅楽の歌物の一種。)を踏まえる。
男に忘れられて、装束(男子の正装と装飾品の総称)を革帯につけて送り返した時の歌。
現代風によむと「泣きくずれ 涙のために 帯もまた 耐えきれずに 切れてしまった」
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


