懐素『自叙帖』を書いて(14)-小楷と草書-

14.疑うところ
釈文:「略無疑滞」
意味は「ほぼ疑うところもないようになった。」

鑑賞:「略」筆に残った墨がおりるのを待ち、かすれを生かして書いている。「無」は縦長に書くこともあるが、ここでは横画を伸ばして字幅をとり、下に「疑」を収めている。

「滞」の偏は筆を開き、書線の変化を印象づけ、返した筆先は紙面をシャープに進んでいる。

参考文献:自叙帖 懐素 二玄社