いにしへの歌を書き今を詠む(22)-和泉式部集(百)-
22.しはすのつごもりの夜
釈文:「なき人のくる夜と聞けど きみもなし わがすむ宿や たまなきの里」
選字は「な支人農 久る夜とき希度支み毛 なし わ可須む宿 や多ま那 伎の里」
鑑賞:「しはすのつごもり」とは敦道親王が10月に亡くなった年、寛弘四年十二月のこと。
作者は遊離魂(肉体から離れた霊魂)がくると信じていたが、宮は現れなかったのでショックを受けていた。
現代語にすると「亡くなった人の魂 来るという 場所ではないか 私の家は」
悲痛な心持ちである。
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


