名付けて災いの人というのは(3)荘子を書いて読む

3.衛の君主に何かを言えば

荘子 祥香書

衛の君主に言葉を発してはいけない、と孔子は述べ、訳を語ります。
 「王公必将乗人而闘其捷而目将
  熒之而色将平之口将營之容
  将形之心成之


書き下し文は、「王公必ず将に人に乗じて捷を闘わさんとす。而のめは将にこれに熒(くるめ)かんとし、而の色は将にこれに平(か)わらんとし、口は将いこれに営(あげつら)わんとし、容(かたち)は将にこれに形作らんとし、心はまさにこれに成らんとす。」

意味は、衛の君主は何かを言えば、必ずお前を言いまかそうと挑んでくるだろう。お前の目はその為に眩み、顔色は変わり、口はとりつくろい、態度は相手に媚び、心は言いなりになっていくであろう。

衛の君主は人を意のままにしようと強く働きかけてくるだろう、と孔子は考えているのです。
 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店