2020-12-31 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(6)建礼門院右京大夫集 6.またお会いする日もありましょう そのお返しの歌は、上が白い聞くの薄様の紙に書いて、どなたからの歌かわからなかったので、ちょうどいらした知盛の中将にことづけました。本当にあたりの様子は名残惜しげに時雨ていて、もの寂しい […]
2020-12-30 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(5)建礼門院右京大夫集 5.お帰りになるのはお名残惜しい 女院方からのお歌が詠まれます。 「かへリゆく 秋にさきだつ なごりこそ をしむ心の かぎりなりけれ」 用字は、「か遍りゆ久阿支璽佐き多つ難こ 里故處をしむ心のか記里奈 […]
2020-12-29 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(4)建礼門院右京大夫集 4.建春門院との思い出 建春門院の思い出は、葦手書きにまつわることでした。葦手書とは、平安時代に行われた戯書(ざれがき)で水辺に葦などが生えた風景に草・岩・松・鳥などの形を仮名や漢字で絵のように描いたものです。 「秋の […]
2020-12-28 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(3)建礼門院右京大夫集 3.寂しさもひとしお 墨を擦ったついでに、心に浮かぶ歌を書きつけてみたら、 「あはれなり 身のうきにのみ 根をとめて たもとにかかる あやめとおもへば」 用字を「あ者れ那里み乃有き耳能美年を 登免て多裳とに […]
2020-12-27 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(2)建礼門院右京大夫集 2.お返しに詠んだ歌 維盛北の方から、心のこもった歌をいただいたので、お返しの歌を詠みました。 「ひく人の なさけもふかき 江に生ふる あやめぞ袖に かけてかひある」 用字は、「ひ具人の那さけ毛ふ可幾江璽 […]
2020-12-26 / 最終更新日時 : 2020-12-20 タオ 思慕の情 維盛北の方との交流(1)建礼門院右京大夫集 1.北の方とは縁があって 維盛は平家の武将であり、公達の中でも姿も麗しくほれぼれするような方でした。北の方は、権大納言藤原成親(なりちか)の娘で、成親は鹿ヶ谷の合戦で平家討伐を謀議して捕らえられました。 北の方と、建礼門 […]
2020-12-25 / 最終更新日時 : 2020-12-12 タオ 思慕の情 菖蒲は邪気を払うので(5)建礼門院右京大夫集 5.慰めてくれた人へ つらいことがあり、ひき籠っていた折に菖蒲の根を贈ってくださった方へ詠んだ歌が、 「あやめふく 月日もおもひ わかぬまに けふをいつかと 君ぞ知らする」 用字を「あや免布く月日も於毛ひ王可 […]
2020-12-24 / 最終更新日時 : 2020-12-12 タオ 思慕の情 菖蒲は邪気を払うので(4)建礼門院右京大夫集 4.代わりに詠んだ歌 中宮へのお歌にお返しの歌を建礼門院右京大夫が代わって詠んだ歌です。花たちばな(表が朽ち葉、裏は青)の薄様に書きました。 「心ざし ふかくぞみゆる あやめ草 ながきためしに ひける根なれば」 用字 […]
2020-12-23 / 最終更新日時 : 2020-12-12 タオ 思慕の情 菖蒲は邪気を払うので(3)建礼門院右京大夫集 3.時忠の詠んだ歌 中宮のお健やかに歳を重ねられることを祈願して、 「君が代に ひきくらぶれば あやめ草 ながしてふ根も あかずぞありける」 用字は「君可よに飛き久ら布れ盤あや免 く佐那可して婦年毛阿可春所 […]
2020-12-22 / 最終更新日時 : 2020-12-12 タオ 思慕の情 菖蒲は邪気を払うので(2)建礼門院右京大夫集 2.時忠よりの薬玉 「五月五日、宮の権大夫時忠のもとより、薬玉まきたるはこのふたに、菖蒲の薄様しきて,おなじ薄葉に書きて、なべてならずながき根をまゐらせて」 用字を「五月五日宮の権大夫時忠のもとよ利 薬玉ま起多る盤 […]