2020-06-23 / 最終更新日時 : 2020-06-23 タオ 禅と書のつながり 貞心尼に代りてよめる良寛歌(4) 4.初めての歌集「蓮の露」より 『蓮の露』や良寛の弟由之の日記『山つと』『八重菊日記』によると、良寛は文政十三年の秋ころから気分がすぐれなかった。冬になり、貞心尼が 「そのままになほ堪へしのべいままさらにしばしの夢をいと […]
2020-06-22 / 最終更新日時 : 2020-06-22 タオ 禅と書のつながり 貞心尼に代りてよめる良寛歌(3) 3. 貞心尼、良寛歌集を初めて編む 四行目、「東」から「ふ」へ動きを狭め字幅をほっそりとした後に、「美」で幅を広げて印象的です。小さい「と」の次に「布」の二画目を左に張り出して、流動性が感じられます。 五行目「能」で墨継 […]
2020-06-21 / 最終更新日時 : 2020-06-21 タオ 禅と書のつながり 貞心尼に代りてよめる良寛歌(2) 2.原文臨書を鑑賞する 原文の書をみていきます。 「貞心尼耳代て 与め留 者記可花散氣者 東ふ美と布流散(と) 能之波乃以報理 遠以てゝこ之和我」 一行目の詞書は大きく書き始めています。二行目の「 […]
2020-06-20 / 最終更新日時 : 2020-06-20 タオ 禅と書のつながり 貞心尼に代りてよめる良寛歌(1) 1.良寛と貞心尼との出会い 貞心尼は、和島村の木村家草庵へ和歌の指導を依頼するために良寛を訪ねました。それから、良寛の示寂までの短い間でしたが温かい交流を続けました。 貞心尼は寛政十年(1798)新潟県長岡の生まれで幼名 […]
2020-06-19 / 最終更新日時 : 2020-06-19 タオ 禅と書のつながり 「月よみの光を・・」良寛の和歌(5) 5. 内面の芸術良寛の歌論の独自性は、内面の芸術について述べていることです。 「猶もいわば心の動かざる時は歌なり。うたわざる時はうたなり。歌を知らずして、よそごとにのみこれをうたと思いもてゆく時はうたなり。うたはうたのう […]
2020-06-18 / 最終更新日時 : 2020-06-18 タオ 禅と書のつながり 「月よみの光を・・」良寛の和歌(4) 4.万葉集風の良寛歌二)万葉集風を主とする良寛は、自然に生まれた情感を言葉にして詠んできた万葉集を第一としていました。歌風の特徴として万葉集を旨としていることからわかります。 「月よみの光を光を待ちて帰りませ山路は栗のい […]
2020-06-17 / 最終更新日時 : 2020-06-18 タオ 禅と書のつながり 「月よみの光を・・」良寛の和歌(3) 2. 良寛の歌論とは?上杉篤興の「木端集」中に「歌の辞」と題する文があります。良寛の歌の特色として四点をあげています。 一)堂上歌風の排撃二)万葉集風を主とする三)情緒の素直な表現四)内面の芸術 一)よき歌「よき歌よまむ […]
2020-06-16 / 最終更新日時 : 2020-06-15 タオ 禅と書のつながり 「月よみの光を・・」良寛の和歌(2) 2. 良寛の思いやり 前回の歌に続いて、良寛が詠んだのが。上の和歌です。「月よみの光を待ちて帰りませ山路は栗のいがの*おつれば」(*しげきに) 国上山の西麓渡部(新潟県西蒲原郡分水町大字渡部)の庄屋役を勤めた阿部家に伝わ […]
2020-06-15 / 最終更新日時 : 2020-06-15 タオ 禅と書のつながり 「月よみの光を・・」良寛の和歌(1) 1良寛の和歌でよく知られている 「月よみの光を待ちて帰りませ君が家路は遠からなくに」これは良寛がその場で作った即興の歌と言われています。秋の涼夜に乗じて阿部定珍が五合庵を訪れ、風雅の話に興じているうちに夜が更けてきます。 […]
2020-06-14 / 最終更新日時 : 2020-06-14 タオ 禅と書のつながり 良寛の書、一行物は茶掛になる(5) 5.例えば、虚堂智愚禅師の偈 虚堂智愚(1185〜1269)は、南宋末期、臨済宗の僧で四明象山の方です。十六歳で出家、運庵普厳に参じてその法を嗣ぎました。その会下から多くの法嗣が輩出し、南浦紹明 もその一人で、法系が宗峰 […]