2022-04-07 / 最終更新日時 : 2022-04-07 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(4)建礼門院右京大夫集を書いて 3.枕も待っています 「たちかへる なごりこそとは いはずとも 枕もいかに 君を待つらむ」 選字は「た遅可倍る難こ里故所とえい 盤須とも万久羅毛意か耳き 身をま徒らん」 歌意は、お帰りになるのがお名残惜しい、 […]
2022-04-06 / 最終更新日時 : 2022-04-06 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.前世からの約束 作者から維盛へ三首送ったうちから一首目が 「よそにても 契りあはれに 見る人を つらき目見せば いかに憂からむ」 鑑賞:「契り」は前世からの約束。宿縁。 『源氏物語 桐壺』「さきの世にも御ちぎり […]
2022-04-05 / 最終更新日時 : 2022-04-04 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.女の方からは 親切というか、おせっかいなのか、作者は資盛の兄である維盛に、お互い憎からず思っている女官の様子を知らせようとします。 「世のならひにて、おんな方は物思はしげなりしを、まほならねど心得たりしか ば、ちと、 […]
2022-04-04 / 最終更新日時 : 2022-04-08 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(1)建礼門院右京大夫集から 1.維盛に思いを寄せるひと 光源氏の再来と称されるNHK『鎌倉殿の13人』にも登場する平維盛は、作者の思い人である資盛の兄で、清盛の孫です。あまり歌を詠むことが得意ではありませんでしたが、その維盛に恋のアドバイスを試みる […]
2022-04-03 / 最終更新日時 : 2022-04-02 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.にほひも久しく 霜枯れの菊にも新たな花が咲いているのだから、私だってこれからが楽しみだわ。と送ってよこしたお返しに、作者の歌が 「花といへば うつろふ色も あだなるを 君がにほひは ひさしかるべし」 選字は、「花登い […]
2022-04-02 / 最終更新日時 : 2022-04-02 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.霜枯れの中咲いた花 任官はしなかったけれど、望みは捨てないわという気持ちで「霜がれの 下枝に咲ける 菊見れば 我がゆくすゑも たのもしきかな」 選字は、「霜可れ農し多え耳佐希る菊み連 者我可ゆ具須ゑも多の裳 […]
2022-04-01 / 最終更新日時 : 2022-04-01 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.除目とは 4月に入り、入社式や人事異動など春は新しい始まりの季節ですね。平安時代以降「除目」という任官の儀式が春と秋の二回行われました。春の除目は県召(あがためし)除目といい、外官(国司などの地方官)を任命しました。 […]
2022-03-31 / 最終更新日時 : 2022-03-29 タオ 琴線にふれる 江南の春・杜牧(4)漢詩を書く 4.春雨の中にけぶる 終句「多少樓䑓煙雨中」 書き下し文は、「多少の楼台煙雨の中」 「多少」多くの「楼台」楼閣「煙雨」けぶるように降る雨。きりさめ。 現代語にすると、多くの楼閣がけぶるように降る雨の中に建っています。 鑑 […]
2022-03-30 / 最終更新日時 : 2022-03-29 タオ 琴線にふれる 江南の春・杜牧(3)漢詩を書く 3.南朝以来の寺院 「南朝四百八十寺」 書き下し文は、「南朝(なんちょう)四百八十寺(しじゅうはっしんじ)」 「八十寺」は「はっしんじ」と読みます。漢詩は発音を「平」を「仄」に分けます。「平」は音調に変化のない平らな発音 […]
2022-03-29 / 最終更新日時 : 2022-03-29 タオ 琴線にふれる 江南の春・杜牧(2)漢詩を書く 2.見渡せば 承句:「水村山郭酒旗風」 書き下し文は「水村山郭酒旗の風」 鑑賞:「水村」水辺の村。水郷。 「山郭」山あいの村 「酒旗」酒屋のしるしとして店頭に立てた旗。さかばた。昔の中国の風俗。 「入 […]