2022-02-05 / 最終更新日時 : 2022-02-05 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.冬も葉が落ちない 作者の気が滅入るのは、便りがないばかりでなく部屋から見える景色も関係しているようです。 「つねに向ひたる方は、常葉木ども木暗う、森のやうにて、空もあきらかに見えぬも、なぐさ むかたなし ながむべき […]
2022-02-04 / 最終更新日時 : 2022-02-04 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.沖つ波は 「沖つ波 かへれば音は せしものを いかなる袖の 浦によるらむ」 選字は、「沖つ波可遍れ者音盤せし毛の越 い可那る袖のう羅耳よ流ら無」 鑑賞:「沖つ波」は沖に立つ波。「かへる」を導く序の詞。 「 […]
2022-02-03 / 最終更新日時 : 2022-02-03 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3. 作者は、恨んではいません、と歌を詠んだものの、 「と思ふもいと人わろし。一とせ、難波の方より帰りては、やがておとづれたりしものをなどおぼえて」 選字は、「と思ふもいと人わ路志一登せ難波 の方よ利帰利て者や可 […]
2022-02-02 / 最終更新日時 : 2022-02-02 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.忘れたからといって恨まないわ「 「忘るとは 聞くともいかが み熊野の 浦のはまゆふ うらみかさねむ」 選字は、「忘流と者起具と毛い可ヽみ熊野の う羅のは万ゆ布有ら三かさ年無」 歌意は、私のことを忘れてしまった […]
2022-02-01 / 最終更新日時 : 2022-02-01 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.気になる資盛のこと 作者は隆信に心を許したものの、やはり気になるのは資盛のことだったようです。11世紀末の白河上皇が院庁で政治を司るようになった頃から、熊野詣でが行われるようになりました。熊野は、熊野川流域と熊野灘を […]
2022-01-24 / 最終更新日時 : 2022-01-21 タオ 思慕の情 恋の山路に迷う身には(5)建礼門院右京大夫集から 5.出家してはどうですか 「いづかたにか、経の声ほのかに聞えたるも、いたく世の中しみじみと物がなしくおぼえて、迷ひ入りし 恋路くやしき 折にしも勧めがほなる 法のこゑかな」 選字は、「まよ比意り志恋路久や四支折二 […]
2022-01-23 / 最終更新日時 : 2022-01-21 タオ 思慕の情 恋の山路に迷う身には(4)建礼門院右京大夫集から 4.恋の山、は山 「思ひかへす 道をしらばや 恋の山 は山しげ山 わけいりし身に」 選字は、「於も日可遍寸三遅越しら盤や 恋の山者や万し希山わ介い里四 身爾」 鑑賞:「恋の山」は積 […]
2022-01-22 / 最終更新日時 : 2022-01-21 タオ 思慕の情 恋の山路に迷う身には(3)建礼門院右京大夫集から 3.恋の山分け入って 恋の道へ入って、迷いが深くなる作者はつらい思いを語ります。「せんなきことをのみ思ふ頃、『いかでかかからずもがな』と思へど、 かひなき、心憂くて」 選字は、「せんな支こ度越の見思布ころ い可て […]
2022-01-21 / 最終更新日時 : 2022-01-21 タオ 思慕の情 恋の山路に迷う身には(2)建礼門院右京大夫集から 2.若草のような少女 「みな月を まてとちぎりし 若草を むすびそめぬと 聞くはまことか」 選字は、「美な月を満弖と遅きり志利可 久佐乎む春比曽免ぬと支供者まこ 登可」 歌意 […]
2022-01-20 / 最終更新日時 : 2022-01-21 タオ 思慕の情 恋の山路に迷う身には(1)建礼門院右京大夫集から 1.恋を急ぐ人は 歌の代作を頼まれて、詠むこともあった作者です。恋を急ぐ人へ、「人の女をいふ人に、五月過ぎてと契りけるを、心入られして、しのびて入りにけり と聞く人のもとへ、人にかはりて」 選字は、「人の女をい布人爾五月 […]