人生を心ゆくまで味わう(5)陶淵明・飲酒二十首其一から
5.寒さや暑さが
釈文:「寒暑有代謝 人道毎如茲」
書き下し文は「寒暑 代謝有り 人道 毎(つね)に茲(か)くの如し」
鑑賞:「代謝」次々と入れかわり移りかわること。代わり来たり辞し去る意。「人道」人間を支配する法則。「毎如茲」いつもそのようである。
現代語にすると「寒さと暑さが入れかわるように、人間もまたそのようである。」
書風:「代謝」「代」を大きく展開し、「謝」はその下に包むように書いている。「人道」「人」で墨を入れて伸びやかに書き、「道」と調和を図る。
参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社