いにしえの歌を書き今を詠む(1)和泉式部集より
1.人のこひしと
釈文:「けさのまに いまはひぬらん 夢ばかり ぬるとみえつる たまくらの露」
選字は「人のこ悲しと 希佐の万耳いまは飛ぬら牟遊免者利 努流と見盈津る多満久羅農つゆ」
鑑賞:「人のこひしと」は「人のこひしに」の誤りかもしれない。『松井本』では「人こひしに」
「たまくらの露」涙をいう。「手枕」は手を枕にすること。
現代の歌にしてみると「いつの間に渇いてしまった手枕の 涙は夢の中だけのこと」
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


