涙がとめどなく流れて(6)建礼門院右京大夫集にて

6.お釈迦さまが示されたこと

建礼門院右京大夫集 祥香書

釈文:「世の中の つねなきことの ためしとて
    空がくれにし 月にぞありける」

選字は、「世の中乃徒年奈きこ登能堂免志とて
     楚ら閑久れ爾し月耳處阿利介類」

歌意は、「世の中が無常であることの証として、お釈迦さま
     はお隠れになられました。それは月が一時雲にお
     おわれるように、入滅されたのです。」

参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社