故宮がお亡くなりになるまで(1)和泉式部日記を書いて

1.北の方は

釈文:「北の方も、例の人の仲のやうにこそおはしまされど、夜ごとに出でんも、あやしとおぼしめすべし」

選字は「北の方も例農人の仲農やう爾こ所お盤しま 佐年と夜こ登に出て無毛阿やしとおほ し免寸遍志」

鑑賞:「北の方」帥宮の正妻。ここでは右大将藤原済時の二女。夫との不仲は後の記述に見られ、また『栄花物語』にもある。

大意は「帥宮の正妻の北の方とは普通のご夫婦のようではなかったが、夜ごとにお出かけになるのも不思議に思われるだろう。」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社