酒に対す其のニ(4)白居易漢詩を書く

4.享楽主義とは

祥香書

享楽主義とは、快楽にふけり楽しむことを人生の目的とすることですが、
中国古代の思想家では楊朱があげられます。生没年は不詳ながら、戦国
時代に為我(いが)説、我が為にする自己中心主義を唱えました。

孟子の評言には徹底した自己主義者で、髪一本でさえ自分を犠牲にする
ことを拒否したと言われています。個人的、内面的な問題を重視する荘子
の思想などと関係があります。

また、生命尊重の思想とも近く、養生思想にもつながると考えられます。
人生の真義は自己の生命とその安楽の保持にあると説いたとされます。

同じ時代に墨子の説いた無差別平等に愛する、墨家思想とともに勢力を
持っていたようです。

地方官僚を引退して洛陽に住んでいた白居易がこれまでのしがらみを忘れ
て残りの人生を楽しもうといっているようです。

 参考文献:日本大百科全書