2021-05-21 / 最終更新日時 : 2021-05-21 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 利欲と感情(1)董其昌の酒徳頌から 1.うっとりと酔う 大臣先生の人物がここから描かれていきます。「兀然而酔豁 爾而醒」 読み下し文は、「兀然(こつぜん)として酔い、豁爾(かつじ)として醒(さ)む」 「兀然」:無知なさま。こころもとないさま。「豁爾」:酔い […]
2021-05-20 / 最終更新日時 : 2021-05-20 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(5)酒徳頌から 5.「画禅室随筆」 今回の部分では、四行目の「奮」から五行目「糟」までが董其昌の書いたものでは抜けていました。そのため、付け加えています。書風を倣って書いていますが、こうして見ると硬さがあるように思えます。 その秘密が、 […]
2021-05-19 / 最終更新日時 : 2021-05-17 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(4)酒徳頌から 4.思うことがないとは 前回、「無思無慮」は考え思うことがない意、と書きました。『荘子』知北遊に「思うこと無く慮ること無くして、始めて道を知らん」とあります。*① 作者の劉伶は、思いのままに行動し、無為の化を朝廷で説き、 […]
2021-05-18 / 最終更新日時 : 2021-05-17 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(3)酒徳頌から 3.陶然として 「枕麹藉糟無思 無慮其楽陶〃」 読み下し文は、「麹を枕にし糟(かす)を藉(し)き、思うこと無く慮ること無く、その楽しみ陶〃たり。」 「枕麹藉糟」:麹を枕にし酒粕を敷いて横になる。「無思無慮」:考え思う事が […]
2021-05-17 / 最終更新日時 : 2021-05-17 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(2)酒徳頌から 2.濁酒をすすりながら 「銜杯漱醪 奮髯箕踞」 読み下し文は、「杯をふくみ醪をすすり、髯をふるって箕踞(ききょ)し」 「醪」:濁り酒のこと「銜杯漱醪」は杯を口にし、濁酒をすする、の意味。 「箕踞」:両足をのべ、あぐらをか […]
2021-05-16 / 最終更新日時 : 2021-05-16 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(1)酒徳頌から 1.そのとき大人先生は これまで、礼儀を重んずる礼教の高貴有徳である若者たちが、袖を振るい、口角沫をとばして議論する様子が描かれてきました。さて、当の大人先生はというと、 「先生于 是方棒かめ承槽」読み下し文は、「先生是 […]
2021-05-15 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(5)酒徳頌を臨書する 5.ポイントは聲 この箇所では、なんと言っても三行目の「聲」が印象的です。縦画に特徴があり、一行目の「介」の終画は次第に細くなって柔らかくなっています。 二行目最後の「聞」は、終画に行くに従って筆を下ろし太くなっています […]
2021-05-14 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(4)酒徳頌を臨書する 4.礼法を主張する 「陳説禮法、是非蜂起」読み下し文は、「禮法を陳説し、是非蜂起す」 「陳説禮法」:礼法を述べ立てる。 「陳」は述べる。 「是非蜂起」:賛否の議論を戦わせる。*①董其昌の図版では、「似非鵲起」と […]
2021-05-13 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(3)酒徳頌を臨書する 3.賛否の議論の行方は この部分は、董其昌においては抜けていた箇所です。付け加えて書いています。「乃奮袂攘襟、怒目切齒」読み下し文は、「乃ち袂を奮い襟を攘い、目を怒らし歯を切し」 「奮袂攘襟」:袂を振るい襟を払う。 […]
2021-05-12 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(2)酒徳頌を臨書する 2.先生の良し悪しは 三行目「聞吾風聲、議其所以」読み下し文は、「吾が風聲を聞きて、その所以を議す。」 「風聲」:風格と評判。「議其所以」:その良し悪しを議論する。 現代語訳は、我が大人先生の風格と評判を聞いて、その良し […]