2020-10-31 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(5)建礼門院右京大夫集から 5.返し歌 「かへし」は返歌のことです。 「時わかぬ 袖のしぐれに 秋そひて いかばかりなる 色とかはしる」 選字は、「登支わ可ぬ袖農し九連 耳秋そ比てい可波閑りな 留以露と可八志類」 歌意;物思 […]
2020-10-30 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(4)建礼門院右京大夫集から 4.秋きては 中宮にお仕えしていた女房に代わって詠んだのが次の歌です。 「秋きては いとどいかにかしぐるらむ 色ふかげなる人のことの葉」 選字を「あき記弖者いと登い可にか志具 流羅無意ろ布可介難る人の […]
2020-10-29 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(3)建礼門院右京大夫集から 3.文字を選ぶということ 文字を選ぶことを「選字」といいますが、今回,留意した点をみていきます。 「中宮の御方にさふら布人を 公衡乃中将のせちにい日志こ ろも能をのみ於いてもふよしかへ 須可遍春うれへら連事爾 […]
2020-10-28 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(2)建礼門院右京大夫集から 2.女房に言い寄る方 建礼門院右京大夫は、中宮の代理として和歌を詠むことばかりでなく、女房に代わって詠むこともありました。そのあたりのお話です。 「中宮の御方さぶらふ人を、公衡の中将のせちにいひし頃、 物をのみ思ふよ […]
2020-10-27 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(1)建礼門院右京大夫集から 1.中宮にお仕えする女房 かな書に携わる方々は、和歌を書くことが多く一首から数首を和紙に書いていきます。その結果、和歌の知識は断片的なものになりがちです。 しかし、まるごと物語的な回想録が歌と共に残されている、このような […]
2020-10-26 / 最終更新日時 : 2020-10-22 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(5)建礼門院右京大夫集 5.山家花を待つ 「山里の桜を待つ」の題で詠まれるのは、四十首最後を飾る歌です。 「山ざとの花おそげなる梢より またぬあらしの おとぞ物うき」 選字は、「や万沙との花お處希な留 こ春ゑよりまたぬ阿ら志の […]
2020-10-25 / 最終更新日時 : 2020-10-22 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(4)建礼門院右京大夫集 4.催馬楽に寄する恋 題詠歌も残すところ、わずか二首となり聞き慣れない言葉「催馬楽」が出てきました。これは、雅楽の一種で、奈良時代に遡るが、その後歌曲にしたものです。 「見し人は かれがれになる東屋に しげりのみ […]
2020-10-24 / 最終更新日時 : 2020-10-22 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(3)建礼門院右京大夫集 3.山家の初雪 「山里に降る初雪」を題として詠みます。 「春の花 秋の月にもおとらぬは みやまの里の雪のあけぼの」 選字は、「春の花あきの徒支爾裳 お登らぬは美や万乃佐と農 遊きの阿希本の」 これ […]
2020-10-23 / 最終更新日時 : 2020-10-19 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(2)建礼門院右京大夫集 2.関をへだつ恋 「へだてがあって会い難い恋」の題で恋を詠んでいます。 「恋ひわびてかくたまづさの文字の関 いつか越ゆべき契りなるらむ」 書いたところでは、「恋ひ王飛てかくた万川散の毛 し乃関意 […]
2020-10-22 / 最終更新日時 : 2020-10-19 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(1)建礼門院右京大夫集 1.月は場所によって明るい 今回の題は漢字で書いてあり、歌はやまと言葉で歌われています。女手は仮名、男手は感じと思いがちですが、教養のある方々は両方たしなんでいたのでしょう。「月光も場所によって特に明るい」という題で詠ま […]