2021-05-17 / 最終更新日時 : 2021-05-17 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(2)酒徳頌から 2.濁酒をすすりながら 「銜杯漱醪 奮髯箕踞」 読み下し文は、「杯をふくみ醪をすすり、髯をふるって箕踞(ききょ)し」 「醪」:濁り酒のこと「銜杯漱醪」は杯を口にし、濁酒をすする、の意味。 「箕踞」:両足をのべ、あぐらをか […]
2021-05-16 / 最終更新日時 : 2021-05-16 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 何も思いわずらうことがない(1)酒徳頌から 1.そのとき大人先生は これまで、礼儀を重んずる礼教の高貴有徳である若者たちが、袖を振るい、口角沫をとばして議論する様子が描かれてきました。さて、当の大人先生はというと、 「先生于 是方棒かめ承槽」読み下し文は、「先生是 […]
2021-05-15 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(5)酒徳頌を臨書する 5.ポイントは聲 この箇所では、なんと言っても三行目の「聲」が印象的です。縦画に特徴があり、一行目の「介」の終画は次第に細くなって柔らかくなっています。 二行目最後の「聞」は、終画に行くに従って筆を下ろし太くなっています […]
2021-05-14 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(4)酒徳頌を臨書する 4.礼法を主張する 「陳説禮法、是非蜂起」読み下し文は、「禮法を陳説し、是非蜂起す」 「陳説禮法」:礼法を述べ立てる。 「陳」は述べる。 「是非蜂起」:賛否の議論を戦わせる。*①董其昌の図版では、「似非鵲起」と […]
2021-05-13 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(3)酒徳頌を臨書する 3.賛否の議論の行方は この部分は、董其昌においては抜けていた箇所です。付け加えて書いています。「乃奮袂攘襟、怒目切齒」読み下し文は、「乃ち袂を奮い襟を攘い、目を怒らし歯を切し」 「奮袂攘襟」:袂を振るい襟を払う。 […]
2021-05-12 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(2)酒徳頌を臨書する 2.先生の良し悪しは 三行目「聞吾風聲、議其所以」読み下し文は、「吾が風聲を聞きて、その所以を議す。」 「風聲」:風格と評判。「議其所以」:その良し悪しを議論する。 現代語訳は、我が大人先生の風格と評判を聞いて、その良し […]
2021-05-11 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(1)酒徳頌を臨書する 1.貴介公子がやってきた 「有貴介公子 縉紳處士」読み下し文は、「貴介公子、縉紳處士というもの有り。」 「貴介公子」:身分の高い家柄の若者。この場合、架空の人物。「縉紳處士」:しんしんしょしと読み、高貴有徳の人。やはり架 […]
2021-05-10 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(5)董其昌の書 5.董其昌の味わい 董其昌の書で伸びやかなところが、「幕」、「席」の縦画に見られます。「幕」ではそのまま筆先を出して終わり、「席」では終筆を止めています。 また、「地」において終筆とその前で、線の角度が異なり抑制が効いた […]
2021-05-09 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(4)董其昌の書 4.董其昌の書風 董其昌は明末の大家というだけでなく、書道史上に重要な地位を占める書家であるといわれています。趙孟頫ー文徴明の古法を追求する精神が、形骸化してきたことを憂い、董は鍾繇・王羲之の再評価を試みました。 董によ […]
2021-05-08 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(3)董其昌の書 3.酒以外のことなど目に入らぬ 五行目「唯酒是務、焉知其餘」読み下し文は「唯だ酒のみをこれ務む、焉くんぞその餘を知らんや。」 「唯酒是務」:ただ酒のことだけに精を出す。「焉知」:どうして知ろうか、いや知らない。*① 現代 […]