料理人の話を聞いて君子は(5)荘子を書く

5.養生の道

荘子 祥香書

牛の解体が終わった後の様子を語ります。
 「提刀而立為之四
  顧、為之躊躇満志、善刀
  而蔵之、文惠君曰、善哉吾
  吾聞庖丁之言、得養生焉


大意は、牛刀を提げて立ち上がり、四方を見回し、しばらく去り難く佇んでから、満足しその刀をしまうのです。
文惠君は、言った。「すばらしいことだ、わたしは庖丁の話を聞いて、養生の道を得た。」

ここでいう、養生とは生命を養い、真の生き方をとげることです。その道は、熟練の結果であるが、容易ではないことが語られています。

 参考文献:荘子 金谷治校注 岩波書店