2023-10-13 / 最終更新日時 : 2023-10-13 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(10)建礼門院右京大夫集より 10.植えていた花も 釈文:「うゑおきし ぬしはかれつつ いろいろの 花さへ散るを 見るぞかなしき」 選字は「う衛お支しぬ志は可連つヽ移ろヽヽの 花さ邊千る越見る處か奈し支」 鑑賞:「かれ」は「離れ」と「枯れ」との懸詞。 […]
2023-09-01 / 最終更新日時 : 2023-09-01 タオ 思慕の情 五節の行事に往時をしのぶ(3)建礼門院右京大夫集より 3.昔の犬に似た 釈文:「とにかくに、物のみ思ひ続けられて見出したるに、まだらなる犬の、竹の台のもとなどしありくが、昔、内の御方にありしが、」 選字は「とに可九耳物農み思ひつヽ希ら連て 見出し多流二ま堂羅奈る犬乃竹の台 […]
2023-07-24 / 最終更新日時 : 2023-07-24 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(1)建礼門院右京大夫集から 1.逢わない間を 釈文:「心とぞ まれに契りし 中なれば うらみもせじな あはぬたえまを」 選字は「こヽ路と曽ま麗二遅支り志中奈 連盤う羅美もせし奈阿者ぬ多 え満を」 鑑賞:「心とぞ」は誰か人に強いられたのでなく、自分か […]
2023-07-18 / 最終更新日時 : 2023-07-19 タオ 情報 七夕の笹に五色の糸をかけて(1)建礼門院右京大夫集より 1.野辺の機織り虫も 釈文:「たなばたに けふやかすらむ 野辺ごとに みだれ織るなる 虫のころもも」 選字は「多那盤多耳遣ふや可春羅無 野へ許と爾三堂れおる奈類む志のこ露もヽ」 鑑賞:「虫のころも」は機織虫が機を織るよう […]
2023-05-07 / 最終更新日時 : 2023-05-07 タオ 情報 蘇軾の行書・榿木詩巻を臨書する(1)杜甫「堂成」から 1.堂成とは 杜甫の「堂成」の詩を書き、識語を加えたものが「榿木詩巻」である。「堂成」は杜甫が建てた草堂の周辺の様子を詩に詠み、穏やかに描写している。 蘇軾は蜀の出身で、草堂のまわりに植えられた榿の木の性質をよく知ってい […]
2022-10-28 / 最終更新日時 : 2022-10-28 タオ 思慕の情 大原に建礼門院を訪ねて(7)建礼門院右京大夫集より 7.墨染のお姿は 釈文:「都は春の錦をたちかさねて、さぶらひし人人六十余人ありしかど、 見忘るるさまにおとろへたる墨染の姿して、わづかに三四人ばかり ぞさぶらはるる。」 選字は、「都盤 春の錦を堂遅か […]
2022-10-16 / 最終更新日時 : 2022-10-16 タオ 思慕の情 資盛の邸跡に虫の声が(1)建礼門院右京大夫集から 1.二人で柳桜を植えたこと 北山の邸の庭には二人で植えた柳桜が残っています。釈文:「東の庭に、柳桜のおなじたけなるをまぜて、あまた植ゑ並べたりしを、 ひととせの春、もろともに見しことも、ただ今の心ちするに、梢ばかり […]
2022-09-12 / 最終更新日時 : 2022-09-11 タオ 思慕の情 昔の資盛からの手紙をすき込んで(5)建礼門院右京大夫集を書くこと 5.自分ひとりで仏事を 「さまざま心ざしばかり弔ふも、人目つつましければ、うとき人には知らせず、 心ひとつにいとなむかなしさも、なほたへがたし。」 選字は、「佐まヽヽ心さ志 は可利弔布毛人目つヽまし介れ盤うと […]
2022-05-07 / 最終更新日時 : 2022-05-09 タオ 情報 高倉院崩御の知らせを聞いて(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.高倉院とは 高倉院は、第八十代天皇。後白河天皇皇子、母は平時信の女建春門院滋子です。八歳で天皇として擁立され、政務は父後白河院が院政を敷きました。治承2年平清盛の娘と時子の娘である平徳子、後の建礼門院を中宮に迎えまし […]
2022-05-06 / 最終更新日時 : 2022-05-02 タオ 情報 母の四十九日忌に(5)建礼門院右京大夫集より 5.一人になってしまった私は 母を失い一人になった作者の心細さはいかばかりでしょうか。 詞書「思ひなしもいとど心細く、かなしきことのみまさりて、 あはれてふ 人もなき世に 残りゐて いかになるべき 我が身なるらむ […]