2020-11-03 / 最終更新日時 : 2020-10-26 タオ 思慕の情 菊合のころ詠む(3)建礼門院右京大夫集 3.官位の昇進の御礼に 小松のおとどが昇進なさったそうです。 「同じおとどの、大臣の大将にてよろこび申しし給ひしに、 弟の右大臣、御供し給へりし、いきほひゆゆしく見えしかば」 いわゆる小松殿、平重盛は安元三年(117 […]
2020-11-02 / 最終更新日時 : 2020-10-26 タオ 思慕の情 菊合のころ詠む(2)建礼門院右京大夫集 2.不老長寿の花 小松殿の菊合の時に、人に代わって詠んだ歌が以下です。 「移しううる やどのあるじも この花も ともに老いせぬ秋ぞかさねむ」 文字を選ぶとき、流れは重要なポイントです。 「う徒志有ゝやと能ある […]
2020-11-01 / 最終更新日時 : 2020-10-26 タオ 思慕の情 菊合のころ詠む(1)建礼門院右京大夫集 1.小松のおとど 今回は、小松のおとどが、菊合をなさったときのことです。小松のおとど、とは、平重盛のことで、東山小松谷に邸があったために、小松殿などと呼ばれました。*① 「菊合」(きくあわせ)とは、物合わせの一種で、歌な […]
2020-10-31 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(5)建礼門院右京大夫集から 5.返し歌 「かへし」は返歌のことです。 「時わかぬ 袖のしぐれに 秋そひて いかばかりなる 色とかはしる」 選字は、「登支わ可ぬ袖農し九連 耳秋そ比てい可波閑りな 留以露と可八志類」 歌意;物思 […]
2020-10-30 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(4)建礼門院右京大夫集から 4.秋きては 中宮にお仕えしていた女房に代わって詠んだのが次の歌です。 「秋きては いとどいかにかしぐるらむ 色ふかげなる人のことの葉」 選字を「あき記弖者いと登い可にか志具 流羅無意ろ布可介難る人の […]
2020-10-29 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(3)建礼門院右京大夫集から 3.文字を選ぶということ 文字を選ぶことを「選字」といいますが、今回,留意した点をみていきます。 「中宮の御方にさふら布人を 公衡乃中将のせちにい日志こ ろも能をのみ於いてもふよしかへ 須可遍春うれへら連事爾 […]
2020-10-28 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(2)建礼門院右京大夫集から 2.女房に言い寄る方 建礼門院右京大夫は、中宮の代理として和歌を詠むことばかりでなく、女房に代わって詠むこともありました。そのあたりのお話です。 「中宮の御方さぶらふ人を、公衡の中将のせちにいひし頃、 物をのみ思ふよ […]
2020-10-27 / 最終更新日時 : 2020-10-25 タオ 思慕の情 再び始まる自伝的物語(1)建礼門院右京大夫集から 1.中宮にお仕えする女房 かな書に携わる方々は、和歌を書くことが多く一首から数首を和紙に書いていきます。その結果、和歌の知識は断片的なものになりがちです。 しかし、まるごと物語的な回想録が歌と共に残されている、このような […]
2020-10-26 / 最終更新日時 : 2020-10-22 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(5)建礼門院右京大夫集 5.山家花を待つ 「山里の桜を待つ」の題で詠まれるのは、四十首最後を飾る歌です。 「山ざとの花おそげなる梢より またぬあらしの おとぞ物うき」 選字は、「や万沙との花お處希な留 こ春ゑよりまたぬ阿ら志の […]
2020-10-25 / 最終更新日時 : 2020-10-22 タオ 思慕の情 月は所によって明るい他(4)建礼門院右京大夫集 4.催馬楽に寄する恋 題詠歌も残すところ、わずか二首となり聞き慣れない言葉「催馬楽」が出てきました。これは、雅楽の一種で、奈良時代に遡るが、その後歌曲にしたものです。 「見し人は かれがれになる東屋に しげりのみ […]