俊成卿女家集を書いて味あう(19)-月花五十首を-

19.菊の籬
釈文:「秋深き菊の垣根の月かげに霜かと露ぞ消えかへりける」

選字は「秋布可支菊能閑き根の月可け爾 し裳可登つ遊そ消えか邊利介類」

語釈:「消えかへりける」すっかり消えてしまった、の意。

本歌は「我が宿の菊の垣根に置く霜の消えかへりてぞ恋しかりける」『古今集』恋二 本歌は恋を詠んでいるが、俊成卿女は秋に変えて詠んだもの。

参考文献:平安鎌倉私家集 久松潜一校注 岩波書店