いにしへの歌を書き今を詠む(5)-和泉式部集より-
5.ふと目覚め
釈文:「ものおもひ侍りけるころ ねざめする 身を吹きとほす 風の音 むかしは袖の よそに聞きけん」
選字は「もの於毛日侍り介るころ 年佐免する身越布支登本須風の音 無かし者袖のよ楚爾聞支希无」
鑑賞:『続集』によれば「つれづれのつきせぬままに、おぼゆる事をかきあつめたる」五十首歌の中の第四グループ「夜なかの寝覚め」の中の一首で、師宮挽歌といわれる。
現代風によむと「ふと目覚め 通り抜けゆく 風の音 わが身にかつて 他人事(ひとごと)だった」
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


