懐素『自叙帖』を臨書して(26)-草書から-
26.又もって
釈文:「又以尚書」
鑑賞:「又」上の「行」を受けて少し下に広がりを持たせた自形となっている。次の「以」では字幅をゆったりと広げて左の空間を切り取るようだ。
その下にできた空間にすっぽりと「尚」を収めながら、さりげなく右へ張り出し、右の行の余白に働きかけている。「書」は驚くほど小さく、あたかも「尚」と一字のようである。
こうした構成や展開はかな書の運筆を見ているようである。左へ張り出しながら、やや右へ動き最後は少し左に戻して終えている。
参考文献:自叙帖 懐素 二玄社


