志を一つにするとは(6)荘子から読み解き書く

6.心で聴かずに

荘子 祥香書

孔子は、耳で聴くのではないよ、と述べてから
 「而聴之以心、无聴之
  以心、而聴之以氣耳止於
  聴、心止於符


書き下し文は、「これを聴くに心を以てすることなくして、これを聴くには気を以てせよ。
耳は聴に止まり、心は符に止まるも」

意味は、耳で聴かないで心で聞くようにし、心で聴かずに気によって聞くようにしなさい。
耳は音を聞くだけで、心は外からの刺激に反応するだけだ。

心の働きが外界からの事物に反応して動くことを「符」と呼び、符号の意味で使っています。
 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店