辯才老師へ贈った詩を臨書して(14)蘇軾の書

14.この山に住む人たちに

釈文:「聊使此山人
    永記二老遊」

書き下し文は「聊か此の山人をして
       永く二老の遊を記せしむ」

鑑賞:「記」記憶する。
現代語にすると「この山に住む人たちにいつまでも二老の交友を記憶してもらおうと、わずかに願う。」

書風:蘇軾は「人」と「山」の順序を逆に書いたので、しるしをつけたと思われる。「此」は横画を広くとり、さらに「人」は大きく空間を包み、その下に「山」と「永」を入れている。

参考文献:蘇軾集 二玄社
     蘇東坡詩選 山本和義選訳 岩波文庫