2023-07-31 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(2)建礼門院右京大夫集から 2.宵の間に出て 釈文:「よひのまに 入りにし月の 影までも あかぬ心や ふかきたなばた」 選字は「夜日の万耳い利志月の影ま弖毛あ 閑ぬ心や布可支た奈者堂」 鑑賞:「よひのまに入りにし月」は、陰暦の七日の月が宵月で、宵の […]
2023-07-30 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(1)建礼門院右京大夫集より 1.空の曇るのさへ 釈文:「曇るさへ うれしかるらむ 彦星の 心のうちを 思ひこそやれ」 選字は「久裳流さへ有連し可留ら无 彦星能こヽ楼農う地を思ひこ曽やれ」 鑑賞:この歌は『拾遺集』よみ人しらず(恋二)の「いつしかと暮 […]
2023-07-29 / 最終更新日時 : 2023-07-29 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(6)建礼門院右京大夫集から 6.岩枕の塵を払って 釈文:「うちはらふ 袖や露けき 岩枕 苔の塵のみ ふかくつもりて」 選字は「う地者ら布袖や露け支い者満久ら こ遣の千里能美ふ可供川毛利弖」 鑑賞:「うちはらふ」では「地」で広がりを持たせた後で、「布 […]
2023-07-28 / 最終更新日時 : 2023-07-28 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(5)建礼門院右京大夫集から 5.やっと逢うことができて 釈文:「あひにあひて まだむつごとも 尽きじ夜に うたて明けゆく 天の戸ぞうき」 選字は「阿日爾あひて満多無つこ登毛徒支 し夜二う堂傳あ希ゆ具天の戸 楚う支」 鑑賞:「あひにあひて」は「逢ふ」 […]
2023-07-27 / 最終更新日時 : 2023-07-27 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(4)建礼門院右京大夫集から 4.よほど恋心に 釈文:「うらやまし 恋にたへたる 星なれや としに一夜と 契る心は」 選字は「有羅や万志こ悲耳多へたる星 那連や度し爾一夜とち記留心盤」 鑑賞:「有」は「う」の変体かなである。畳み掛けるように「有」と「 […]
2023-07-26 / 最終更新日時 : 2023-07-26 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(3)建礼門院右京大夫集から 3.関わりのないことだけれど 釈文:「天の河 けふの逢ふ瀬は よそなれど 暮れゆく空を なほも待つかな」 選字は「天の河希ふの逢不瀬者よ所奈連 度久連遊具空を難本も待つ可奈」 鑑賞:「天の河」で字幅をゆったりと広げて、そ […]
2023-07-25 / 最終更新日時 : 2023-07-25 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(2)建礼門院右京大夫集から 2.私の身の上を 釈文:「あはれとも かつは見よとて 七夕に 涙さながら ぬぎてかしつる」 選字は「あ者れと裳可徒八見よと亭七夕 耳涙さ奈可羅ぬき弖可志つ類」 鑑賞:「かつは」一方では、単に、一般の風習というだけではなく […]
2023-07-24 / 最終更新日時 : 2023-07-24 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(1)建礼門院右京大夫集から 1.逢わない間を 釈文:「心とぞ まれに契りし 中なれば うらみもせじな あはぬたえまを」 選字は「こヽ路と曽ま麗二遅支り志中奈 連盤う羅美もせし奈阿者ぬ多 え満を」 鑑賞:「心とぞ」は誰か人に強いられたのでなく、自分か […]
2023-07-23 / 最終更新日時 : 2023-07-22 タオ 思慕の情 七夕の笹に五色の糸をかけて(6)建礼門院右京大夫集より 6.今日がくれば 釈文:「けふくれば 草葉にかくる 糸よりも ながき契りは 絶えむものかは」 選字は「介布供連八草葉耳可九流糸よ利 裳なき契り者多江むもの可盤」 鑑賞:「けふくれば」の「くる」は「操る」の意と「来る」をか […]
2023-07-22 / 最終更新日時 : 2023-07-22 タオ 思慕の情 七夕の笹に五色の糸をかけて(5)建礼門院右京大夫集より 5.年に一度、間違いなく 釈文:「なにごとも かはりはてぬる 世の中に 契りたがはぬ 星合の空」 選字は「なにこ登毛駕者利波てぬる世の中二 地支梨多可はぬ星合乃楚ら」 鑑賞:「契りたがはぬ」年に一度だけ、牽牛星と織女星が […]