2022-07-31 / 最終更新日時 : 2022-07-30 タオ 古筆の美しさ 気力に満ち迫力のある教長の書(2)長谷切を臨書して 2.仏名とは この漢詩は「香火一爐燈一盞 白頭夜礼仏名経」と続く七言絶句から抄出しています。 現代語にすると、「香炉一つに香を焚き、燈のさらに火をつけて、白髪の老僧が歳暮の夜毎に仏名教を誦して礼拝しています。」 鑑賞:「 […]
2022-07-30 / 最終更新日時 : 2022-07-30 タオ 古筆の美しさ 気力に満ち迫力のある教長の書(1)長谷切を臨書して 1.「白氏文集」から 前回まで粘り強い仮名の書をご紹介しましたが、今回は同じ書き手の迫力ある書です。 「和漢朗詠集巻上断簡(長谷切)は古典の中でも名品の誉が高い書です。これは「和漢朗詠集」巻上・冬・仏名の中で唐代の詩人、 […]
2022-07-29 / 最終更新日時 : 2022-07-30 タオ 古筆の美しさ 雄大で勢いのある仮名の古筆(4)今城切を臨書して 4.神な月に 六行目の歌は「神な月 時雨ふりおける 楢の葉の 名におふ宮の ふるごとぞ これ」 選字は、「か美なつ支志久れふ利於介るならの者能 な爾於ふみやのふること曽これ」 鑑賞:「奈良の宮」と「楢の葉」と掛け […]
2022-07-28 / 最終更新日時 : 2022-07-28 タオ 古筆の美しさ 雄大で勢いのある仮名の古筆(3)今城切を臨書して 3.貞観の御時 三行目の詞書は 「貞観の御時、『万葉集はいつばかりつくれるぞ』と問はせたまひければ、 よみたてまつりける 文屋有季」 選字は、「貞観御時万葉集者いつ者可利徒 久れる曽とヽ者世多万日(介)れ者よ […]
2022-07-27 / 最終更新日時 : 2022-07-27 タオ 古筆の美しさ 雄大で勢いのある仮名の古筆(3)今城切を臨書して 3.古今和歌集雑歌下 実際に、『古今和歌集』巻第十八・雑歌下を見ていきましょう。「忘られん時しのべとぞ 浜千鳥 行くへも 知らぬ後をとヽむる」 選字は、「わ須られ无ときしのへと曽者万ちと利 ゆ久ゑ毛しらぬあとを […]
2022-07-26 / 最終更新日時 : 2022-07-26 タオ 古筆の美しさ 雄大で勢いのよい仮名の古筆(2)今城切を臨書して 2.藤原教長とは 筆者は藤原教長(1109-)、平安末期の歌人で能書家。父は正二位大納言藤原忠教、母は、源俊明の女。崇徳院近臣歌人だったが、保元の乱によって常陸国に流され出家して観蓮(かんれん)と号しました。 その後許さ […]
2022-07-25 / 最終更新日時 : 2022-07-26 タオ 古筆の美しさ 雄大で勢いのよい仮名の古筆(1)今城切を臨書して 1.今城切とは 平安時代の名作、古今和歌集といえば「高野切」を思い浮かべる方も多いでしょう。「高野切」は平安中期の流麗で優美な仮名として代表的ですが、今回ご紹介する「今城切」は力強く骨力にあふれています。 「今城切」は大 […]
2022-07-24 / 最終更新日時 : 2022-07-23 タオ 思慕の情 待ちに待った資盛からの手紙(5)建礼門院右京大夫集から 5.先立たれたご兄弟のことなど そして最後に先立たれたご兄弟方のことを思って、「あるほどが あるにもあらぬ うちになほ かく憂きことを 見るぞかなしき」 歌の選字は、「あ流本と可阿る爾裳あ羅ぬう遅二 那本可久 […]
2022-07-23 / 最終更新日時 : 2022-07-23 タオ 思慕の情 待ちに待った資盛からの手紙(4)建礼門院右京大夫集から 4.今は全部 資盛からの直筆の歌、二首目は「今はすべて なにのなさけも あはれをも 見もせじ聞きも せじとこそ思へ」 選字は、「いま者須遍て那耳農奈沙介毛 阿者れをも見勢もせし聞支毛勢 しとこ楚思へ」 歌 […]
2022-07-22 / 最終更新日時 : 2022-07-22 タオ 思慕の情 待ちに待った資盛からの手紙(3)建礼門院右京大夫集から 3.物思いをやめようとしても 資盛から三首贈られた中の最初の一首が、「思とぢめ 思ひきりても たちかへり さすがに思ふ ことぞおほかる」 選字は、「於も日と地免思ひ支りて毛た遅可 遍利佐春可耳お裳布こ所 […]