2023-02-16 / 最終更新日時 : 2023-02-13 タオ 古筆の美しさ 西行筆と伝えられる山家心中集は(4)臨書して 4.しらざりき 本文をみていくと、釈文:「しらざりき くもゐのよそにみし月の かげおたもとにやどすべしとは」 用字は、「しら佐利きく毛ゐ能よ曽二みし 月の可介お堂もとにやとすへしと八」 鑑賞:「しら佐利き」 […]
2023-02-15 / 最終更新日時 : 2023-02-13 タオ 古筆の美しさ 西行筆と伝えられる山家心中集は(3)臨書して 3.本当の筆者は 本文の上、欄外にはその歌が勅撰集に入集していることを示す書き付けがある。上記の部分では、一句目に「千」四句目にも「千」、五句目には「新」の文字がある。 これは、「千」『千載集』、「新」『新古今集』であり […]
2023-02-14 / 最終更新日時 : 2023-02-13 タオ 古筆の美しさ 西行筆と伝えられる山家心中集は(2)臨書して 2.「伝山家心中集」は 「伝山家心中集」は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて書き写された現存最古の写本である。筆者を西行と伝えている。 巻首の内題「山家心中集 花月集ともいふべし」と、それに続く「花 三十六首」の部位 […]
2023-02-13 / 最終更新日時 : 2023-02-12 タオ 古筆の美しさ 西行筆と伝えられる山家心中集は(1)臨書して 1.山家心中集とは 『山家心中集』とは、西行(1118〜90)が自詠歌三百六十首、贈答の他人歌十四首を、花・月・恋・雑に分けて晩年にまとめた自撰歌集である。 末尾には藤原俊成(1114〜1204)との贈答歌があり、成立は […]
2023-01-25 / 最終更新日時 : 2023-01-25 タオ 古筆の美しさ 石山切から書と工芸の調和をみる(3)伊勢集より 3.はまちどり 返しとして釈文:「はまちどりつばさのなきをとぶからに 雲路にいかで思ひかくらん」 選字:「者万遅と利つ者佐のな支越と婦可に 久もち爾い可て於もひ可倶ら无」 鑑賞:「者」から字の向きを変えがら「 […]
2023-01-24 / 最終更新日時 : 2023-01-25 タオ 古筆の美しさ 石山切から書と工芸の調和をみる(2)伊勢集より 2.大空に 釈文:「おほぞらにとふてふことのかたければ 雲の上にぞさしてきこゆる」 選字は「於ほ所らにと婦てふと能かた希礼八 雲能上爾楚さしてきこゆ類」 鑑賞:連綿が流麗で自然である。始まりは「於」が大きく懐 […]
2023-01-23 / 最終更新日時 : 2023-01-23 タオ 古筆の美しさ 石山切から書と工芸の調和をみる(1)伊勢集より 1.石山切とは 石山切とは、「本願寺三十六人家集」から昭和四年に分割された「貫之集下」および「伊勢集」の断簡である。切名は本願寺の旧所在地である石山(現在の大阪城付近)にちなむ。 この「伊勢集」は色の異なる唐紙を破れ継ぎ […]
2023-01-22 / 最終更新日時 : 2023-01-21 タオ 古筆の美しさ 詩書切を臨書し特徴をよむ(7)和漢朗詠集から 7.路の草も伸び 「傅野無人路漸滋」 書き下し文は「傅野に人無くして路漸くに滋し」 鑑賞:「傅野」を抑え気味に書き、「無」の横画で大きく展開している。「人」へ連綿し、さらに右へ張り出して印象的である。 「路」を「人」の中 […]
2023-01-21 / 最終更新日時 : 2023-01-21 タオ 古筆の美しさ 詩書切を臨書し特徴をよむ(6)和漢朗詠集から 6.山に春の草は 「華山有馬蹄猶露」 書き下し文は、「華山に馬ありて蹄なほ露はる」 鑑賞:「華」は横画を太く、縦画はほっそりと瀟洒である。「山」は和様の風もあり、たっぷりと墨をつけてリズムが良い。 「蹄」の終角は思い切っ […]
2023-01-20 / 最終更新日時 : 2023-01-21 タオ 古筆の美しさ 詩書切を臨書し特徴をよむ(5)和漢朗詠集から 5.住みなれた古巣は 「舊巣為後属春雲」 書き下し文は「旧巣は後のために春の雲に属(あつら)ふ」 全体を現代語にすると、「うぐいすが、谷をでようとするする今、前の残雪を分けて新しい道を求めようとしている。住みなれた古巣は […]