いにしへの歌を書き今を詠む(16)-和泉式部集(九十四)-
16.うつろはで
釈文:「道貞に忘られて後、ほどなく敦道親王かよふと聞きてつかはしける『うつろはで しばししのだの 杜を見よ かへりもぞする 葛のうら風』」
歌の選字は「有徒ろ者亭志盤しヽ能多の毛里越見よ 可邊り裳楚す類久須のう羅可世」
鑑賞:『新古今集』『正集』等によると、和泉式部の縁戚である赤染衛門の作をいわれる。「信田の森」は和泉国の歌枕。葛の葉伝説で名高い。
現代風にすると「もう少し辛抱しては いかがでしょう 信田(しのだ)の森の葛葉のように」
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


