和泉式部日記を書く(五十九)-雁の子-(1)
1.いくつづつ
釈文:「雁の子を、人のおこせたるに『いくつづつ いくつかさねて たのままし かりのこの世の 人のこころは』」
選字は「雁の子を人農於古せ多るに 移久つヽ徒意具川可さ年てたのまヽし 閑り乃故農よ能飛登のこヽ楼盤」
鑑賞:「雁の子」は雁の卵。「かりのこの世」は「仮りのこの世」に「雁の子」をかける。
歌意は「あなたはこれほど雁の卵をくれたけれど、どれほど重ねれば人の心を信じることができるのだろうか。むしろ重ねるほど頼りにならないことを知るだろう。」
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社


