蘇軾の絵画論を書く(1)その二

1.やせ細った竹は

蘇軾の「鄢陵(えんりょう)の王主簿(おうしゅぼ)の画く所の折枝(せつし)に書す 」二首のうちその二である。

釈文:「瘦竹如幽人
    幽花如處女」

現代語にすると「やせ細った竹は幽居する人のよう
        ひそかに咲く花は未婚の娘のようである」

鑑賞:「幽」はかくれる、ひそむ、の意。「幽人」は世のわずらわしさをさけて静かに暮らしている人。または隠者。
これから、さらに蘇軾の芸術論が語られていく。

参考文献:中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書