建礼門院を訪ねて歌を詠む(2)建礼門院右京大夫集から

2.昔の中宮様の

建礼門院右京大夫集 祥香書

釈文:「あふぎみし むかしの雲の うへの月
    かかる深山の 影ぞかなしき」

選字は、「あ布支みし无可志農雲能うへの月
     閑可流三山乃可稀そか那し支」

歌意は、「昔、ありがたくご尊敬申し上げていた中宮様は今では山奥の寂しいお住まいに
     お暮らしなのが悲しく思われます。」

鑑賞:「かかる」は「斯かる」と「(月が)懸かる」との掛詞。

 参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社