2023-10-21 / 最終更新日時 : 2023-10-21 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(14)建礼門院右京大夫集より 14.くちなし染めの 釈文:「くちなしの 花色衣 ぬぎかへて 藤のたもとに なるぞかなしき」 選字は「九遅那しの花色衣ぬ支か遍弖 藤の多裳とに奈る處可難志支」 鑑賞:「くちなし」この果実は熟すと紅黄色となり、これから採っ […]
2023-10-20 / 最終更新日時 : 2023-10-20 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(13)建礼門院右京大夫集より 13.夜通し嘆いて 釈文:「よもすがら なげきあかせば 暁に 猿(まし)の一声きくぞかなしき」 選字は「夜も須可ら那希支あ駕せ者暁爾 まし能一声機供曽可奈志支」 鑑賞:「なげきあかせば」は助詞の「ば」を添えて順接を表す。 […]
2023-10-19 / 最終更新日時 : 2023-10-20 タオ 表れる人格 李太白仙詩巻を臨書して(4)蘇軾の書を 4.篆字は 釈文:「篆字若丹蛇。逸勢如飛翔。」 書き下し文は「篆字 丹蛇の若く、逸勢 飛翔せるが如し。」 鑑賞:「篆字」は篆体の文字。篆文。篆書。「篆」は書体の一つで大篆と小篆との併称。「篆」は大きく右上がりに書かれ動的 […]
2023-10-18 / 最終更新日時 : 2023-10-16 タオ 表れる人格 李太白仙詩巻を臨書して(3)蘇軾の書を 2.糸を探して 釈文:「尋絲得隻鯉。中内有三元章。」 書き下し文は「糸を尋ねて双鯉を得、内に三元章有り。」 鑑賞:「三元」①天・地・人 ②道家では天・地・水をいう。「鯉」はひときわ大きく、特に魚偏が特徴的である。上の「隻 […]
2023-10-17 / 最終更新日時 : 2023-10-16 タオ 表れる人格 李太白仙詩巻を臨書して(2)蘇軾の書を 2.朝にひらく 釈文:「朝披夢澤雲、笠釣清茫々。」 書き下し文は「朝に披(ひら)く夢沢の雲、笠釣 清くして茫々たり。」 鑑賞:文字の代償に注目すると、「朝」に比べて「夢」は大きく、墨つぎをしていることもあり堂々と空間に広 […]
2023-10-16 / 最終更新日時 : 2023-10-16 タオ 表れる人格 李太白仙詩巻を臨書して(1)蘇軾の書を 1.この詩巻の由来は 『李太白仙詩巻』は元祐八年(1093)七月、蘇軾が五十八歳のとき、汴京(中国河南省の古名)で道士の丹元子に出逢い、この道士が唱えていた李白の作と称する詩二種を授かり、それを書巻に認めたものといわれる […]
2023-10-15 / 最終更新日時 : 2023-10-15 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(12)建礼門院右京大夫集より 12.荒れるままの庭で 釈文:「秋の庭 はらはぬ宿に 跡たえて 苔のみふかく なるぞかなしき」 選字は「秋の庭者羅八ぬ宿爾あと多邊弖 古希能見ふ可九なる處か奈しき」 鑑賞:この歌は底本にはなく、諸本によって補い入れている […]
2023-10-14 / 最終更新日時 : 2023-10-14 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(11)建礼門院右京大夫集より 11.晴れる間もなく 釈文:「晴れ間なき うれへの雲に いつとなく 涙の雨の ふるぞかなしき」 選字は「晴連ま難支うれ遍農雲耳い徒 登那久奈美多の雨農布る所可奈し支」 鑑賞:この歌に対応する建礼門院右京大夫の歌が残ってい […]
2023-10-13 / 最終更新日時 : 2023-10-13 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(10)建礼門院右京大夫集より 10.植えていた花も 釈文:「うゑおきし ぬしはかれつつ いろいろの 花さへ散るを 見るぞかなしき」 選字は「う衛お支しぬ志は可連つヽ移ろヽヽの 花さ邊千る越見る處か奈し支」 鑑賞:「かれ」は「離れ」と「枯れ」との懸詞。 […]
2023-10-12 / 最終更新日時 : 2023-10-12 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(9)建礼門院右京大夫集より 9.時雨ばかりが 釈文:「板びさし 時雨ばかりは おとづれて 人目まれなる 宿ぞかなしき」 選字は「板飛佐し志久れ盤可里八おと徒連 弖人免ま麗奈類やと所可那志支」 鑑賞:「板びさし」は板で屋根を葺いた庇。「時雨」は秋の末 […]