「蓮」の詩歌を臨書して(1)和漢朗詠集から

1.風に吹かれてゆれる

釈文:「風荷老葉蕭条緑水蓼残花寂寞紅」

書き下し文は「風荷の老葉は蕭条として緑なり。
       水蓼の残花は寂寞として紅なり。」

現代語にすると「風に吹かれてゆれるはちすの古くなった葉には、もの寂しく緑色が残っている。水辺に咲いた蓼の花も散り、少なくなり、わずかに寂しげな紅色をとどめるばかりだ。」

参考文献:和漢朗詠集 川口久雄 講談社学術文庫