蘇軾の絵画論を書く(1)その一

1.絵画では形が似ているからといって

蘇軾の絵画論は、中国文化史上で大きな影響を与えたといわれる。その代表的な詩が上記のものである。

釈文:「論画以形似 見与児童隣」

現代語にすると、「絵画を論じるのに形が似ていることを以ってする。そういう見方は子供じみている。」

鑑賞:「論画以形似」形が似ているか否かで絵画を論じてはいけない。ここは、よく知られているところである。中国絵画の目指すものが形を超えていることを指す。

参考文献:中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書