2022-10-11 / 最終更新日時 : 2022-10-10 タオ 思慕の情 逢瀬を重ねた思い出の地・北山は(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.資盛が植えた小萩が 釈文:「葎も苔もしげりつつ、ありしけしきにもあらぬに、植ゑし小萩はしげりあひて、 北南の庭にみだれふしたり。」 選字は、「葎も苔毛し希利つヽ阿里し 遣し支に毛あ羅ぬ二う衛事小萩者志 […]
2022-10-10 / 最終更新日時 : 2022-10-09 タオ 思慕の情 逢瀬を重ねた思い出の地・北山は(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.手入れされた庭は 二人で通い慣れた北山の邸跡へ一人で出かけてみたものの、作者の目に映った景色は、釈文:「面影は先立ちて、またかきくらさるるさまぞ、いふかたなき。みがきつくろ はれし庭も、浅茅が原、蓬が杣になりて […]
2022-10-09 / 最終更新日時 : 2022-10-09 タオ 思慕の情 逢瀬を重ねた思い出の地・北山は(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2,僧侶の所有となり 釈文:「たれも見しをりありしを、ある聖の物になりてと聞きしを『ゆかりあること ありしかば、せめてのことに、忍びて渡りてみてば」 選字:「多連も見しを里毛阿利し越ある 聖の物耳奈里傳ときヽ […]
2022-10-08 / 最終更新日時 : 2022-10-08 タオ 思慕の情 逢瀬を重ねた思ひ出の地・北山は(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.北山のあたりは かつて資盛とともに訪れた北山の邸だが、今は人手にわたり見ることもかないません。でも、そこが縁ある僧侶のものだと知った作者は再訪してみます。 釈文:「北山の辺によしあるところのありしを、はかなくなりし人 […]
2022-10-07 / 最終更新日時 : 2022-10-07 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(7)建礼門院右京大夫集から 7.心が体から離れて 釈文「ゆくへなく わが身もさらば あくがれむ あととどむべき 憂き世ならぬに」 選字は、「ゆ倶遍奈くわ可身毛さ羅盤あ久か連む 阿とヽ度無へ支憂き世奈らぬ爾」 鑑賞:「あくがる」は、人の心 […]
2022-10-06 / 最終更新日時 : 2022-10-05 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(6)建礼門院右京大夫集から 6.現世がこれでは 釈文:「さりともと 頼む仏も めぐまねば 後の世までを 思ふかなしさ」 選字は、「佐りと裳と多の無仏も免久まね盤 後の世まて越思布可那しさ」 歌意は、「それにしても、仏をお頼み申しており […]
2022-10-05 / 最終更新日時 : 2022-10-05 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(5)建礼門院右京大夫集から 5.恨めしくさえ 釈文:「憂き身思日知ることのみありて、またかくためしなき物を思ふも、 いかなるゆゑぞと、神も仏も恨めしくさへなりて」 選字は、「憂支身 於もひしるこ登の見あ利てま多か久 多免事奈支 […]
2022-10-04 / 最終更新日時 : 2022-10-04 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(4)建礼門院右京大夫集から 4.仏様さえも 夏が深まる頃に地面が乾き、鳴き続けるひぐらしに自らを重ね合わせます。そして、これまで信じてきた神仏に思いを馳せます。 釈文:「なぐさむこともなきままには、仏にのみ向ひたてまつるも、さすがをさなく よ […]
2022-10-03 / 最終更新日時 : 2022-10-02 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(3)建礼門院右京大夫集を書く 3.教えておくれ ひぐらしの鳴く夏の終わりに、問いかける歌を作者は詠みます。 釈文:「言とはむ なれもやものを 思ふらむ もろともになく 夏のひぐらし」 選字は、「故とヽ盤む奈れ毛やもの越四布ら無 裳流とも […]
2022-10-02 / 最終更新日時 : 2022-10-02 タオ 思慕の情 夏深きころ蜩とともに(2)建礼門院右京大夫集から 2.我が袖ひめや 強い日差しによれたような竹の葉を見て、作者は「我が袖ひめや」という万葉集の一節を思い出します。慣れ親しんだ文学的素養は、作者を支えてもいるのでしょう。 釈文:「『我が袖ひめや』と、またかきくらさるるに、 […]