2022-07-11 / 最終更新日時 : 2022-07-11 タオ 思慕の情 花の姿と熊野の波(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.春の花にもたとえられた 維盛を宮中の女房達の中には『深山木のなかの桜梅とこそおぼゆれ』などと言われていた(平家物語)ことから作者は、 「春の花の 色によそへし おもかげの むなしき波の したにくちぬる」 選字は、 […]
2022-07-10 / 最終更新日時 : 2022-07-09 タオ 思慕の情 花の姿と熊野の波(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.おなじことと思へ 作者は維盛から恋人の資盛と同じに思いなさい、と言われていました。 「『おなじことと思へ』と、おりおりいはれしを、『さこそ』といらへしか ば『されどさやはある』といはれしことなど、かずかずかなしと […]
2022-07-09 / 最終更新日時 : 2022-07-09 タオ 思慕の情 花の姿と熊野の波(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.美しい色つやに 光源氏にもたとえられた維盛様は、 『花のにほひもげにけおされぬべく』など、聞えしぞかし。そのおもかげは さることにて、見馴れしあはれ、いづれかといひながら、なほことにおぼ ゆ。 選字は、「者那農爾 […]
2022-07-08 / 最終更新日時 : 2022-07-08 タオ 思慕の情 維盛様の最期を聞いて昔を懐かしむ(3)建礼門院右京大夫集から 3.法性寺殿のお祝いに まことに比類のないほどのすばらしさと、維盛をたたえ、 「さればをりをりには、めでぬ人やはありし。法性寺殿の御賀に、青海波 舞ひてのおりなどは、『光源氏のためしも思ひ出でらるる』などこそ、 人々 […]
2022-07-07 / 最終更新日時 : 2022-07-07 タオ 思慕の情 維盛様の最期を聞いて昔を懐かしむ(2)建礼門院右京大夫集から 2.極めてすばらしいお方 維盛様が熊野で身を投げたと聞き、かつての麗しいお姿を思う作者は、「思ひ出でらるるあたりなれど、きはことにありがたかりしかたち用意、 まことにむかし今見る中に、ためしもなかりしぞかし。」 選字は、 […]
2022-07-06 / 最終更新日時 : 2022-07-07 タオ 思慕の情 維盛様の最期を聞いて昔を懐かしむ(1)建礼門院右京大夫から 1.熊野の那智にて 維盛が那智で身を投げて果てたと聞き、 「また、『維盛の三位中将、熊野にて身を投げて』とて、人のいひあはれが りし。いづれも、今の世を見聞くにも、げにすぐれたりしなど」 選字は、「ま多維盛の三位中将熊野 […]
2022-07-05 / 最終更新日時 : 2022-07-02 タオ 思慕の情 とらわれの身となった重衡へ(5)建礼門院右京大夫集を書くとき 5.生まれ変わったような 作者は、捕虜となった重衡の気持ちをおもんばかって、 「かへすがへす心のうちおしはかられて、まだ死なむ この世のうちに 身をかへてなに心ちして あけくらすらむ」 和歌の選字は「満多し奈ぬこの世能 […]
2022-07-04 / 最終更新日時 : 2022-07-02 タオ 思慕の情 とらわれの身となった重衡へ(4)建礼門院右京大夫集を書くとき 4.朝に夕に 重衡の往時を偲んで詠んだ歌が、 「朝夕に 見なれれすぐしし そのむかし かかるべしとは 思ひてもみず」 選字は、「あ佐ゆ布爾見奈連須久志ヽ處の 無かし閑ヽ流遍四と者思ひて毛み春」 歌意は、朝に夕べ […]
2022-07-03 / 最終更新日時 : 2022-07-02 タオ 思慕の情 とらわれの身となった重衡へ(3)建礼門院右京大夫集を書くとき 3.御顔は変わらず 何の報いで、重衡はとらわれの身となって引き回されるのか作者は悩みます。「と、心憂し。身たる人の、『御顔は変らで、目もあてられぬ』などいふが 心憂く、かなしさいふかたなし。」 選字は、「と心憂し見多流日 […]
2022-07-02 / 最終更新日時 : 2022-07-02 タオ 思慕の情 とらわれの身となった重衡へ(2)建礼門院右京大夫集を書くとき 2.ちょっとした心遣いも 作者は重衡の人となりを回想するします。稀に見るほど良いお方であったのに・・・『朝夕馴れて、をかしきことをいひ、またはかなきことにも、人のためは 便宜に心しらひありなどして、ありがたかりしを、いか […]