2022-05-21 / 最終更新日時 : 2022-05-20 タオ 思慕の情 あなたへ手紙を差し上げなくても(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.自分でも自信がないから なおも資盛が話を続けます。 「心弱さもいかなるべしとも身ながらおぼえぬば、なにごとも思ひ捨てて、 人のもとへ、『さても』などいひて文やることなども」 選字は、「心よわさ 毛い可南流遍 […]
2022-05-20 / 最終更新日時 : 2022-05-19 タオ 思慕の情 あなたへ手紙を差し上げなくても(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.そのわけは 資盛は固く決心したその訳を述べます。「そのゆゑは、物をあはれとも、何のなごり、その人のことなど思ひたちなば、 思ふ限りも及ぶまじ。」 選字は、「處の遊衛者物をあ 者れとも何農奈故利曽の人のこ […]
2022-05-19 / 最終更新日時 : 2022-05-19 タオ 思慕の情 あなたへ手紙を差し上げなくても(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.心の準備をして 資盛の話は続きます。「また、もし命たとひ今しばしなどありとも、すべて今は、心を昔の身とは 思はじと思ひしたためてなむある。」 選字は、「ま多もし命多と悲いま志者し奈 登あ利と裳須へ今は心を昔の […]
2022-05-18 / 最終更新日時 : 2022-05-16 タオ 思慕の情 平資盛が遺した後世への思い(2)建礼門院右京大夫集より 2.あなたは不憫に思ってくれるだろうか さらに資盛の言葉は続きます。「『さらば、さすがに露ばかりのあはれはかけてむや。たとひ何とも思はずとも、 かやうに聞えなれても、とし月といふばかりになりぬるなさけに、道の光もか なら […]
2022-05-17 / 最終更新日時 : 2022-05-16 タオ 思慕の情 平資盛が遺した後世への思い(1)建礼門院右京大夫集より 1.何かと遠慮がちに 人目を気にしながら遠慮がちに逢瀬を重ねる二人は、「おのづからとかくためらひぞ、物いひなどせしをりをりも、ただおほかたの ことぐさも、『かかる世の騒ぎになりぬれば、はかなき数にならむことは、 疑ひなき […]
2022-05-16 / 最終更新日時 : 2022-05-15 タオ 思慕の情 資盛は蔵人頭に任ぜられたものの(2)建礼門院右京大夫集から 2.お会いすることも憚られ 「あたりなりし人も、『あいなきことなり』などいふこともありて、 さらにまたありしよりけに忍びなどして」 選字は、「阿多利那里し人裳あい奈きこ 度な利奈登い布こと毛阿り天さら […]
2022-05-15 / 最終更新日時 : 2022-05-15 タオ 思慕の情 資盛は蔵人頭に任ぜられたものの(1)建礼門院右京大夫集から 1.世の中が騒がしく いつ別れが来るとも知れない騒乱の中で、「おほかたの世騒がしく、心細きやうに聞えし頃などは、蔵人頭にて、 ことに心のひま無げなりしうへ」 選字は、「於本可多の世佐可し具心細きやうに 聞え志こ楼 […]
2022-05-14 / 最終更新日時 : 2022-05-13 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(3)建礼門院右京大夫集を書きながら 3.皆おろおろするばかりで 「まことのきはは、我も人も、かねていつとも知る人なかりしかば、ただいはむ かたなき夢とのみぞ、近くも遠くも、見聞く人みなまよはれし。」 選字は、「ま故と 能支盤ヽ我も人裳か年てい徒とも […]
2022-05-13 / 最終更新日時 : 2022-05-12 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(2)建礼門院右京大夫集を書きながら 2.いっそ思い出すまいと 詞書:「よろづいかなりしとだに思ひわかれず、なかなか思ひも出でじとのみぞ、 今までもおぼゆる。見し人々の都別ると聞きし秋ざまのこと、とかくい ひても思ひても、心も言葉も及ばれず。」 […]
2022-05-12 / 最終更新日時 : 2022-05-12 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(1)建礼門院右京大夫集を書きながら 1.寿永・元暦の頃 高倉院がお亡くなりになってからの世の中は、騒乱に巻き込まれていきます。 「寿永元暦などの頃の世のさわぎは、夢ともまぼろしとも、あはれともなにと も、すべてすべていふべきはにもなかりしかば」 選字は […]