朝霧のようにおかくれに(3)-建礼門院右京大夫

3.参列の皆様の顔ぶれは?

建礼門院右京大夫集  祥香書

故建春門院の法会に参列されたのはどの様な方々だったのでしょう。
(ロ)参列の女院は、近衛天皇准母の皇嘉門院聖子・後白河天皇准母の上西門院統子・二条天皇准母の八条院しょう子

  后の宮々とは、近衛天皇皇后の太皇太后宮多子・後白河天皇皇后の皇太后宮きん子・高倉天皇の中宮徳子

  三条の女御とは、後白河天皇の女御、白河殿とは、高倉天皇准母などの面々が参列されました。*①

ここで、特徴的なことは女性たちの参列が大変に多いことでしょう。やはり、法華経の提婆達多の講義であることと、若き建春門院の崩御によるものと思われます。

ご縁のある方々の多きことが偲ばれ、天皇家が仏法を重んじていたことがわかります。

 *出典:①建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社