2021-03-16 / 最終更新日時 : 2021-03-07 タオ 琴線にふれる 生まれたての春は(5)和漢朗詠集より 5.春は地形にしたがって 「東岸西岸之柳 遅速不同 南枝北枝 之梅開落已異」 春生逐地形 読み下し文は、「東岸西岸の柳 遅速同じからず 南枝北枝の梅 開落已に異なり」 春の生ることは地形に逐( […]
2021-03-15 / 最終更新日時 : 2021-03-07 タオ 琴線にふれる 生まれたての春は(4)和漢朗詠集より 4.なごやかな風 「先遣和風報消息 続教啼鳥説来由」 読み下し文は、「先づ和風をして消息を報ぜしむ 続いて啼鳥をして来由を説かしむ」 現代語訳は、「生まれたての春は、初めになごやかな風を吹かせて、音信を伝 […]
2021-03-14 / 最終更新日時 : 2021-03-07 タオ 琴線にふれる 生まれたての春は(3)和漢朗詠集より 3.柳が新芽を出した姿は 今回は「早春」の項からです。「氷消田地蘆錐短 春入枝條柳眼低」元 読み下し文は「氷田地に消えて蘆錐短し 春枝条に入って柳眼低(た)れり」 「蘆錐」は蘆が水辺の砂を破って芽を出した […]
2021-03-13 / 最終更新日時 : 2021-03-07 タオ 琴線にふれる 生まれたての春は(2)和漢朗詠集より 2.すぐれた歌の例として 二句目の釈文:「春立つといふばかりにや吉野のゝ 山もかすみてけさはみゆらむ」 選字は、「者る多つといふは可り璽やみよしのゝ や万も可須みてけふ者みゆらむ」 歌意は、暦の […]
2021-03-12 / 最終更新日時 : 2021-03-07 タオ 琴線にふれる 生まれたての春は(1)和漢朗詠集より 1.立春の日に吹く風が 釈文は「袖ひぢてむすびし水のこほれる を春立つけふの風やとくらん」 選字は、「所てひち弖む春ひしみ徒のこ本れる を者るたつけふの可世やとくらん」 意味は、袖を濡らして水をすくい遊 […]
2021-03-11 / 最終更新日時 : 2021-03-01 タオ 漂泊の想い 春立つ日に詠む(5)和漢朗詠集より 5.かすかな春風にも 「柳無気力条先動 池有波氷尽開 今日不知誰計會 春風春水一時来」白 読み下し文は「柳気力なくして条(えだ)先づ動く 池に波の文ありて氷尽く開けたり 今日知らず誰か計会せ […]
2021-03-10 / 最終更新日時 : 2021-03-01 タオ 琴線にふれる 春立つ日に詠む(4)和漢朗詠集より 4.歳が改まらないうちに 釈文「年のうちに春は来にけり ひととせを 去年とやいはむ 今年とやいはむ」元方 「としのうちに者るはきにけりひ とゝせをこ所とやい者むことしとやい者む」 あまり変体かなを使わずにゆったりとお […]
2021-03-09 / 最終更新日時 : 2021-03-01 タオ 琴線にふれる 春立つ日に詠む(3)和漢朗詠集より 3.東の風が吹くと 「池凍東頭風度解 窓梅北面雪封寒」 読み下し文は、「池の凍(こほり)の東頭は風渡って解く 窓の梅の北面は雪封じて寒し」 意味は、池に貼っていた氷も、立春に東風が吹き渡ると解け始めるけれ […]
2021-03-08 / 最終更新日時 : 2021-03-01 タオ 琴線にふれる 春立つ日に詠む(2)和漢朗詠集より 2.立春の風が吹くと 「逐吹潜開、不待芳菲之候。迎 春乍変、将希雨露之恩」 読み下し文は、「吹(かぜ)を逐(お)うて潜(ひそか)に開く 芳菲の候を待たず 春を迎へて乍(たちまち)に変ず 将に雨露の恩を希 […]
2021-03-07 / 最終更新日時 : 2021-03-01 タオ 琴線にふれる 春立つ日に詠む(1)和漢朗詠集より 1.和漢朗詠集とは 今回は、粘葉本和漢朗詠集から春、立春をご紹介します。和漢朗詠集とは、藤原公任(966〜1041)が代表的な詩歌を編纂したものです。公任は、関白太政大臣頼忠の長男で、権大納言・正二位まで昇進した、漢詩 […]