2022-02-06 / 最終更新日時 : 2022-02-06 タオ 思慕の情 昔の手紙を整理していると(1)建礼門院右京大夫集を書きながら 1.雲が空をおおい隠して 空を見上げる作者には雲の広がりも 「ひんがしは、長楽寺の山の上見やられたるに、親しかりし人、とかくせし山のみね、 卒塔婆の見ゆるもあはれなるに、ながめいだせば、やがてかきくらして、山も見え […]
2022-02-05 / 最終更新日時 : 2022-02-05 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.冬も葉が落ちない 作者の気が滅入るのは、便りがないばかりでなく部屋から見える景色も関係しているようです。 「つねに向ひたる方は、常葉木ども木暗う、森のやうにて、空もあきらかに見えぬも、なぐさ むかたなし ながむべき […]
2022-02-04 / 最終更新日時 : 2022-02-04 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.沖つ波は 「沖つ波 かへれば音は せしものを いかなる袖の 浦によるらむ」 選字は、「沖つ波可遍れ者音盤せし毛の越 い可那る袖のう羅耳よ流ら無」 鑑賞:「沖つ波」は沖に立つ波。「かへる」を導く序の詞。 「 […]
2022-02-03 / 最終更新日時 : 2022-02-03 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3. 作者は、恨んではいません、と歌を詠んだものの、 「と思ふもいと人わろし。一とせ、難波の方より帰りては、やがておとづれたりしものをなどおぼえて」 選字は、「と思ふもいと人わ路志一登せ難波 の方よ利帰利て者や可 […]
2022-02-02 / 最終更新日時 : 2022-02-02 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.忘れたからといって恨まないわ「 「忘るとは 聞くともいかが み熊野の 浦のはまゆふ うらみかさねむ」 選字は、「忘流と者起具と毛い可ヽみ熊野の う羅のは万ゆ布有ら三かさ年無」 歌意は、私のことを忘れてしまった […]
2022-02-01 / 最終更新日時 : 2022-02-01 タオ 思慕の情 うっそうと木が繁る部屋から(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.気になる資盛のこと 作者は隆信に心を許したものの、やはり気になるのは資盛のことだったようです。11世紀末の白河上皇が院庁で政治を司るようになった頃から、熊野詣でが行われるようになりました。熊野は、熊野川流域と熊野灘を […]
2022-01-31 / 最終更新日時 : 2022-01-31 タオ 読み書き詩歌 會津八一の歌「くわんおんの」を書く(2)かな文字にて 會津八一の歌の特色に、ひらがな表記があります。この点について、作者は『会津八一全歌集』の「例言」で「いやしくも日本語にて歌を詠まんほどのものが、音声を以て耳より聴取するに最も便利なるべき仮名書を疎んずるの風あるを見て、解 […]
2022-01-30 / 最終更新日時 : 2022-01-30 タオ 読み書き詩歌 會津八一の歌「くわんおんの」を書く(1)かな文字にて 1.くわんおんの 會津八一は、歌人としても知られていますが、結社には属さずに活動を続けました。そして、和歌の表記はひらかなのみを用いて漢字は使いません。そのため、魅力的な歌が多い八一の歌を書作品とすることはそのままでは難 […]
2022-01-29 / 最終更新日時 : 2022-01-29 タオ 琴線にふれる 山中にて幽人と対酌す・李白(5)秋艸道人書を臨書して 5.会津八一記念館 秋艸道人、「會津八一記念館」が新潟市にあります。すぐ向こうに海が見える静かな場所にある、白くモダンな建物です。中へ入ると、数多くの會津八一の作品を見ることができます。 會津八一は明治39年(1906) […]
2022-01-28 / 最終更新日時 : 2022-01-28 タオ 琴線にふれる 山中にて幽人と対酌す・李白(4)秋艸道人を臨書して 4.気が向いたら 「明朝有意抱琴来」 書き下し文は、「明朝 意あらば琴を抱いて来たれ」 意味は、「明朝、気が向いたなら、琴を持ってまた来てください。」 「有意」:その気がある。「琴」:弦楽器の一種。胴を桐で作り弦を張っ […]