2020-11-13 / 最終更新日時 : 2020-11-09 タオ 思慕の情 宗盛様から櫛を贈られたことがありました(3)建礼門院右京大夫集 3.紅の薄様に 手紙の用紙の色合わせも、衣服の襲(かさね)に準じてきまりがありました。季節に応じた色合いや、組み合わせが使われ、用紙は鳥の子紙、雁皮紙が用いられました。 「たぶとて、紅の薄様に、あしわけ小舟むすびたる櫛 […]
2020-11-12 / 最終更新日時 : 2020-11-09 タオ 思慕の情 宗盛様から櫛を贈られたことがありました(2)建礼門院右京大夫集 2.櫛をください ここからは、櫛の贈答の経緯ですが、実は建礼門院右京大夫からお願いしたようです。 「八島のおとどとかや、このごろ人は聞ゆめる、その人の中納言と申しし頃、 櫛をこひ聞こえたりしを」 「八島のおとど」とは、 […]
2020-11-11 / 最終更新日時 : 2020-11-09 タオ 思慕の情 宗盛様から櫛を贈られたことがありました(1)建礼門院右京大夫集 1.五節の火事で思い出したのですが・・ 今回は、「五節に櫛を贈ること」がテーマとなっています。「五節」は前回みたように古代から続く、少女舞の行事です。儀式は毎年11月の中の丑・寅・卯・辰の四日にわたり行われます。 丑の日 […]
2020-11-10 / 最終更新日時 : 2020-11-05 タオ 思慕の情 御所の近くが火事に(5)建礼門院右京大夫集 5.雲の上に燃える煙も・・ 建礼門院右京大夫が、火事の最中の宮中を詠んでいます。 「雲のうへは もゆるけぶりに たちさわぐ 人のけしきも 目にとまるかな」 歌意は、「宮中では火事の煙に騒ぎ立てる人の様子までもが素晴ら […]
2020-11-09 / 最終更新日時 : 2020-11-05 タオ 思慕の情 御所の近くが火事に(4)建礼門院右京大夫集 4.火急の事態にも慌てず 緊急事態においても格式に則り、避難をされたのでしょう。中宮様は、「御手ぐるま」(輿の形の屋形に車輪をつけて人の手で引く車)で、「行啓」(外出される)ということでした。 その時、「小松のおとど」( […]
2020-11-08 / 最終更新日時 : 2020-11-05 タオ 思慕の情 御所の近くが火事に(3)建礼門院右京大夫集 3.警固の姿はご立派で 四行目の後半からですが、選字は、「大将をはじ免 て衛府のつ可散の希志支登毛 心々爾於もし露久見え志二 おほ可多のよ能さわ幾毛本か爾 八可流こと阿らしとおほえ […]
2020-11-07 / 最終更新日時 : 2020-11-05 タオ 思慕の情 御所の近くが火事に(2)建礼門院右京大夫集 2.火事だというのに・・ 建礼門院右京大夫は、すぐ近くで火事だというのに、警固の方々は凛々しいわ、などと書いているのです。 「大将をはじめて、衛府のつかさのけしきども、心々におもしろく見えしに、おほかたの世のさわぎも、 […]
2020-11-06 / 最終更新日時 : 2020-11-05 タオ 思慕の情 御所の近くが火事に(1)建礼門院右京大夫集 1.五節のころ 内裏の近くで火事があったときのことです。「五節」とは、古代から朝廷で行われていた行事で、新嘗会(しんじょうえ)・大嘗会(だいじょうえ)に五人の舞姫による舞楽です。 「いづれのとしやらむ、五節のほど、内裏 […]
2020-11-05 / 最終更新日時 : 2020-10-26 タオ 思慕の情 菊合のころ詠む(5)建礼門院右京大夫集 5.咲きそろう梢のよう 平家一門の栄を歌にします。 「いとどしくさきそふ花のこずゑかな 三笠の山に枝をつらねて」 ご兄弟がそろって近衛大将におなりなって、咲きそろう梢のように、さらに一門のお栄えですこと、と詠んで […]
2020-11-04 / 最終更新日時 : 2020-10-26 タオ 思慕の情 菊合のころ詠む(4)建礼門院右京大夫集 4.御兄弟の見事さ 平家一門の栄華がこの上のないものであったころなのでしょう。 選字は、「おなし於とゝの大臣農 大将爾てよろこ日申しゝ 多万ひし二お登うとの右大将 御供し多まへり志い […]