2020-11-23 / 最終更新日時 : 2020-11-16 タオ 思慕の情 秋の虫の音も愁いを帯びて(3)建礼門院右京大夫集 3.もの思ひのころ 秋になれば、日も短くなりなんとなく心細くなる頃ですが、とりわけ建礼門院右京大夫にとって、さまざまな思いがわきおこってきます。 「つねよりも思ふことある頃、尾花が袖のつゆけきを ながめい […]
2020-11-22 / 最終更新日時 : 2020-11-16 タオ 思慕の情 秋の虫の音も愁いを帯びて(2)建礼門院右京大夫集 2.去りゆく秋を想うきりぎりす きりぎりすも去りゆく秋を慕っているのでしょうそして「飽き」てしまったの、と詠んだ歌です。 「床なるる枕のしたを ふりすてて 秋をばしたふ きりぎりすかな」 用字は、「東こ那るゝ萬久 […]
2020-11-21 / 最終更新日時 : 2020-11-16 タオ 思慕の情 秋の虫の音も愁いを帯びて(1)建礼門院右京大夫集 1.きりぎりすはコオロギと呼ばれていた 恋などするまいと固く心に決めていたのに、不意をつくようにして、建礼門院右京大夫の気持ちをとらえたお方は、平資盛と言われています。 これまでは、華やかな宮中の暮らしに生き生きとした描 […]
2020-11-20 / 最終更新日時 : 2020-11-15 タオ 思慕の情 恋などするまいと思っていたのに(5)建礼門院右京大夫集 5.私の心もくもりがち 実家に戻って、ぼんやりこずえを眺めていると、弱々しい夕日と時雨を見て、すっかり気持ちが沈んでしまった建礼門院右京大夫が詠んだ歌が、 「夕日うつるこずゑの色のしぐるるに 心もやがて かきくら […]
2020-11-19 / 最終更新日時 : 2020-11-15 タオ 思慕の情 恋などするまいと思っていたのに(4)建礼門院右京大夫集 4.実家にて 恋の悩みで、思いがさまざまに乱れていた頃、「里」(実家)に帰っていました。 「里にてはるかに西の方をながめやる、こずゑは夕日の色しづみてあはれなるに、 またかきくらししぐるるをみやるにも」 用字は「散 […]
2020-11-18 / 最終更新日時 : 2020-11-15 タオ 思慕の情 恋などするまいと思っていたのに(3)建礼門院右京大夫集 3.のがれがたき契り 恋などするまいと、硬く心に誓っていた建礼門院右京大夫が 「契りとかやはのがれがたくて、思ひの他に物思はしきことそひて、 さまざま思ひみだれし頃」 用字は、「千支理と可や盤のか連可た九天 […]
2020-11-17 / 最終更新日時 : 2020-11-15 タオ 思慕の情 恋などするまいと思っていたのに(2)建礼門院右京大夫集 2.恋など決してしてはならない 恋などするまいと決心していたのに・・・ 「あさゆふ、女どちのやうにまじりゐてみかはす人のあまたありし中に、 とりわきてとかくいひしを、あるまじきことやと、人のことを見聞きて も思ひし […]
2020-11-16 / 最終更新日時 : 2020-11-15 タオ 思慕の情 恋などするまいと思っていたのに(1)建礼門院右京大夫集 1.恋の話は他人のことと・・ これまで、全てが華やいでいた宮中の思い出を書き進めてきた建礼門院右京大夫でしたが、ここから、憂いをおびた文章になり心の変遷が描かれています。 「なにとなく見聞くごとに心うちやりて過ぐしつつ […]
2020-11-15 / 最終更新日時 : 2020-11-09 タオ 思慕の情 宗盛様から櫛を贈られたことがありました(5)建礼門院右京大夫集 5.お心の深さを知る あなた様のお心の深さは存じ上げております。お返しの歌です。 「あしわけて心よせける をぶねとも くれなゐふかき 色にてぞしる」 用字は、「阿志王介弖こゝ楼よせ希る 乎布ねと毛具連なゐ […]
2020-11-14 / 最終更新日時 : 2020-11-09 タオ 思慕の情 宗盛様から櫛を贈られたことがありました(4)建礼門院右京大夫集 4.繁る葦の間を抜けるように・・ その書きつけには次の歌がありました。 「あしわけのさはるをぶねに くれなゐの ふかき心を よするとをしれ」 用字は、「あしわ希能散者流をふ 年二久れなゐの布か支心越 […]