2022-04-06 / 最終更新日時 : 2022-04-06 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.前世からの約束 作者から維盛へ三首送ったうちから一首目が 「よそにても 契りあはれに 見る人を つらき目見せば いかに憂からむ」 鑑賞:「契り」は前世からの約束。宿縁。 『源氏物語 桐壺』「さきの世にも御ちぎり […]
2022-04-05 / 最終更新日時 : 2022-04-04 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.女の方からは 親切というか、おせっかいなのか、作者は資盛の兄である維盛に、お互い憎からず思っている女官の様子を知らせようとします。 「世のならひにて、おんな方は物思はしげなりしを、まほならねど心得たりしか ば、ちと、 […]
2022-04-04 / 最終更新日時 : 2022-04-08 タオ 思慕の情 維盛の恋に口を挟む(1)建礼門院右京大夫集から 1.維盛に思いを寄せるひと 光源氏の再来と称されるNHK『鎌倉殿の13人』にも登場する平維盛は、作者の思い人である資盛の兄で、清盛の孫です。あまり歌を詠むことが得意ではありませんでしたが、その維盛に恋のアドバイスを試みる […]
2022-04-03 / 最終更新日時 : 2022-04-02 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.にほひも久しく 霜枯れの菊にも新たな花が咲いているのだから、私だってこれからが楽しみだわ。と送ってよこしたお返しに、作者の歌が 「花といへば うつろふ色も あだなるを 君がにほひは ひさしかるべし」 選字は、「花登い […]
2022-04-02 / 最終更新日時 : 2022-04-02 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.霜枯れの中咲いた花 任官はしなかったけれど、望みは捨てないわという気持ちで「霜がれの 下枝に咲ける 菊見れば 我がゆくすゑも たのもしきかな」 選字は、「霜可れ農し多え耳佐希る菊み連 者我可ゆ具須ゑも多の裳 […]
2022-04-01 / 最終更新日時 : 2022-04-01 タオ 思慕の情 たとえ任官しなくても(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.除目とは 4月に入り、入社式や人事異動など春は新しい始まりの季節ですね。平安時代以降「除目」という任官の儀式が春と秋の二回行われました。春の除目は県召(あがためし)除目といい、外官(国司などの地方官)を任命しました。 […]
2022-03-23 / 最終更新日時 : 2022-03-21 タオ 思慕の情 湯治に来た友へ歌を贈る(10)建礼門院右京大夫集から 10.冗談のような 「かへしも、たはぶれごとのやうなりしを、ほどへて忘れぬ。」 選字は、「かへし毛多はふ連こ登のやう奈 里志越本と遍利春れぬ」 鑑賞:「たはぶれごと」戯れ言に同じで、戯れていうこと。ふざけて言う […]
2022-03-22 / 最終更新日時 : 2022-03-21 タオ 思慕の情 湯治へ来た友へ歌を贈る(9)建礼門院右京大夫集から 9.秋の山里の話を 「かへりきて その見るばかり 語らなむ ゆかしかりつる 秋のやまざと」 選字は、「可邊利きて楚の見るは可里語るら 無遊可しか利徒る秋のや万佐と」 歌意は、どうぞお帰りになって、あなたのご覧にな […]
2022-03-21 / 最終更新日時 : 2022-03-21 タオ 思慕の情 湯治に来た友へ歌を贈る(8)建礼門院右京大夫集から 8.鳴子を引いて 「鶉ふす 門田の鳴子 ひきなれて かへりうきにや 秋のやまざと」 選字は、「う徒ら布寸かと多の鳴子日支那連 て可遍り有き耳や秋の山沙と」 鑑賞:「鳴子」といえば、現代はよさこい祭を思い出す人も多 […]
2022-03-20 / 最終更新日時 : 2022-03-21 タオ 思慕の情 湯治へ来た友へ歌を贈る(7)建礼門院右京大夫集から 7.贈り物はないというけれど 「心ざし なしはさりとも わがために あるらむものを 秋のやまざと」 選字は、「心佐志奈しはさ利度も王か多免二 阿る羅無裳のをあき乃や万沙と」 歌意は、贈り物はないというけれど、私の […]